研究概要 |
1. 波長10μm,パルス幅約70nsのTEACO_2レーザー光を,ZnSeとPMMAに挿まれた薄い水の層に吸収させる実験を実施した.その結果,TEACO_2レーザー光を直接水の層に吸収させることによって,衝撃波が発生することが確認された. 2. 厚さ20μmの平面吸収体にルビーレーザーを吸収させ,平面衝撃波を発生させた.発生した衝撃波の圧力波形を測定し,波動方程式から理論的に予測される圧力波形と比較した.その結果,両者は定性的には一致することが確認された.しかし,圧力波形の半値幅に関しては,定量的な一致が見られなかった.これは,衝撃波の発生が,単なる熱膨張だけではないことを示している. 3. 厚さ20μmの球面吸収体にルビーレーザーを吸収させ,球面集束衝撃波を発生させた.集束した衝撃波の圧力波形を測定し,理論的に予測される圧力波形と比較した.その結果,両者は定性的には一致することが確認された. 4. パルスレーザーを水中の炭酸カルシウム試験片に照射した.その結果,炭酸カルシウム試験片の表面が破壊されることが確認された. 5. パルスレーザーを水中に設置された固体表面に照射し,球面衝撃波を発生させた.その衝撃波が炭酸カルシウム平板試験片に到達したとき,炭酸カルシウム試験片が破壊されることを確認した.
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