本研究では、熱フィラメントCVD装置により、ボロン添加量の異なる単結品ダイヤモンドと多結晶ダイヤモンド膜を合成して各種の機械的特性評価を行った。ダイヤモンド中へのボロン添加は、水素で1000ppmに希釈したB(CH_3)_3:トリメチルボロンを合成雰囲気中に供給することで行なった。 その結果、単結品膜ではボロン添加量の増加に伴い、得られる膜の結晶性が向上するとともに、ヘルツ破壊強度が20%も増大することが明らかになった。多結晶膜では、ボロン添加により耐摩耗性が3倍程度も向上することが明らかになった。
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