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2008 年度 実績報告書

固体表面接触部のナノ観察と同定に関する研究のナノ位置決めシステムへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 19560133
研究機関宇都宮大学

研究代表者

川口 尊久  宇都宮大学, 工学研究科, 助教 (60234043)

研究分担者 畑沢 鉄三  宇都宮大学, 工学研究科, 教授 (30114169)
藤本 隆士  弓削商船高専, 電子機械工学科, 教授 (30332076)
キーワード真実接触面積 / 位置決め / 摩擦 / スパッタ薄膜 / ナノスケール / 固体表面 / SPM / セラミックス
研究概要

本研究の目的は,摩擦を利用した駆動機構として,接触する二面間に接線力を作用させたときの微小変位特性を利用して,ナノメータオーダの分解能をもつ位置決め機構について検討を行うことである.
前年度までの研究において,繰返し微小変位特性を用いた精密送りを分解能1nmで実現できる可能性が得られた.本年度は,これまで得られた結果より,実験装置の改良や摩擦面試料および実験条件の詳細な検討を行った.
1.実験方法
装置はボイスコイルを購入することにより,推進力をより安定して与えることを可能にした.また,変位を測定する静電容量型のセンサの測定制度を05nmに向上させより制度のよい測定を行えるように改良を加えた.
実験で使用した試料には,黄銅,ジルコニアに加えて窒化ケイ素や炭化ケイ素などを加え,粗い面の表面粗さを約1〜5μmRzの等方性摩擦面になるように仕上げた.また滑らかな平面試料の表面粗さは0.1μmRz以下の滑らかな面に仕上げた.
接線力の与え方の条件は,基本的に前年度と同様の条件で行ったが,振動数は1〜5Hzに変化させて行なった.
2.実験結果
試料の組合せや表面粗さおよび接線力の繰り返し振動数を種々変化させて行なった実験の結果としては,条件によって測定時間25秒の問に約100〜2000nmの変位が生じた.つまり,1回の繰り返しで生じる微小変位δの値は約1〜20nmとなった.このことから,微小変位を利用することにより,条件を変化させることにより位置決めの分解能が変化する結果が得られた.また,条件によっては目標分解能1nmをもつナノ精密送り機構の実現の可能性があることがわかった.
今後も,摩擦面や実験条件の選定,実験装置の高精度化を図ることにより,高精度な位置決めを実現できるものと考えられる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] スパッタ薄膜による微細接触部の検出について2008

    • 著者名/発表者名
      川口尊久
    • 学会等名
      日本機械学会関東支部会
    • 発表場所
      栃木県小山市
    • 年月日
      2008-12-19
  • [学会発表] 接線力による固体表面問の微小変位特性のナノ位置決めへの応用について2008

    • 著者名/発表者名
      川口尊久
    • 学会等名
      日本機械学会関東支部
    • 発表場所
      栃木県小山市
    • 年月日
      2008-12-19
  • [学会発表] 線接触における油膜厚さについて2008

    • 著者名/発表者名
      畑沢鉄三
    • 学会等名
      日本機械学会関東支部
    • 発表場所
      栃木県小山市
    • 年月日
      2008-12-19
  • [学会発表] Tribological Performances of Needle Roller Thrust Bearibgs2008

    • 著者名/発表者名
      T. Hatazawa
    • 学会等名
      2nd International Conference on Advanced Tribology
    • 発表場所
      Singapore
    • 年月日
      2008-12-03

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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