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2007 年度 実績報告書

固体表面間の液架橋により生ずる振動系を利用した微小物体運動制御技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19560147
研究機関首都大学東京

研究代表者

舘野 寿丈  首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (30236559)

キーワードマイクロマシン / トライボロジ / 機械力学・制御 / 表面・界面物性 / 工作機械・生産工学
研究概要

平らな面を持つ物体どうしを接触させると,巨視的には面接触であるように見えるが,微視的には接触している部分と,離れている部分とが存在する.2面の接触している部分付近に液架橋を構成させると,液架橋は2面をお互いに引き寄せる力を発生するので,接触している物体が液架橋力に対して適度の質量である場合には,バネ・マス系を構成することになる.このバネ・マス系の振動特性を利用することで微小な物体を運動制御する技術の確立を目的とする.この技術が確立されれば,自らがアクチュエータを搭載できない微小な物体を,外部からの振動で自由に運動制御できるようになる.
本年度は,振動挙動の観察と周波数特性の測定を研究計画として掲げ,研究を実施した.まず,振動挙動の観察においては,2固体が相対運動で振動している状態において,液架橋がどのような挙動をしているのか,可視化するための実験方法および実験装置の開発を行った.可視化手法としては,複数の球状の表面から成る固体を座面とし,そこに接触させる固体をガラスプリズムにすることで,意図的に接触面を限定するようにしたうえで,接触面の大きさを,プリズムを通して観察する手法を考案した.この手法を実現する実験装置を開発し,振動中の液の挙動を高速度カメラによる映像として記録できるようになり,バネ・マス系の挙動を実測データからモデル化する準備を整えた.周波数特性の測定においては,直方体状のアルミ材をPZT素子で垂直方向と水平方法に同期して加振する装置を用い,アルミ材の上に樹脂で成形した固体を載せ,周波数に対する樹脂の移動方向の変化を観察することで,2固体間の相対運動の特性を評価した.まず液架橋の影響が少ない場合の実験を行い,樹脂の質量と,樹脂の撓みによって生ずるバネ特性とのバネ・マス系において共振により,周波数に応じて樹脂の移動方向が変化する挙動を確認した.

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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