本研究では小径玉軸受を対象として、電流値と電圧値を細かく制御しながら直流電圧を印加して耐久回転試験を行い、(1)電食が発生する限界電流密度、(2)小径玉軸受に電流が流れ始める限界電圧値の実験的解明を行った。電食が発生する限界電流密度については、0.04A/mm^2程度で電食が発生することを確認しており、従来の電食発生目安(1.0 A/mm^2)が小径玉軸受には適用できないことを明らかにした。また、軸受内を通電する電圧については使用するグリースによって多少異なるが、1.3~1.5Vの範囲であり、小径玉軸受は微小な電圧、電流で電食を起こすことを明らかにした。
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