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2008 年度 実績報告書

生分解性界面活性剤水溶液における乱流抵抗低減メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19560170
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

伊藤 基之  名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (30024334)

キーワード抵抗低減 / 界面活性剤 / 生分解性 / 非イオン性 / 乱流境界層 / 円管内流れ / PIV計測 / LDV計測
研究概要

陽イオン性界面活性剤水溶液の抵抗低減流れに関してはこれまでに数多くの研究が行われているが、環境負荷の小さい非イオン性界面活性剤水溶液の抵抗低減(DR)効果に関する研究は少なく、特に境界層流れについての研究は見当たらない。本研究では、非イオン性界面活性剤水溶液として主に、オレイルジメチルアミンオキシド(ODMAO)およびアルキルポリグリコシド(APG)を使用した。
1. ODMAO 500ppm水溶液の境界層流れにおいて、平均速度分布及び乱れ統計量は、しばしば陽イオン性界面活性剤水溶液の抵抗低減流れで見られるものと同様の挙動を示すことが明らかになった。ただし、陽イオン性界面活性剤水溶液で見られるような、レイノルズせん断応力がほぼゼロとなるような結果は得られなかった。また、水の場合にはスケールの異なる渦が混在しているのに対して、ODMAO 500ppm水溶液の場合には渦が少なく、そのスケールも大きくなることが明らかになった。
2. APG 6000ppm水溶液の境界層流れにおいて、最大DR=15%程度であり、顕著なDR効果は見られなかった。円管内流れにおいては、最大DR=65%が得られているが、このDRの相違の原因としては、境界層流れにおける壁面せん断応力が、DR効果が得られる壁面せん断応力の範囲よりもかなり小さいことが考えられる。
3. 主流に平行で壁面に垂直な面内(x-y面内)に加えて、壁面に平行な面内(x-z面内)における瞬時の速度変動ベクトルのPIV計測を行い、水に比べてストリークのスパン方向の平均間隔が広くなることを明らかにした。
4. テトラデシルジメチルアミンオキシド(TDMAO)と3-および4-ヒドロキシ安息香酸を水に添加した非イオン性界面活性剤水溶液は、高いDR効果に加えて、劣化の影響をほとんど受けないことを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 抵抗低減界面活性剤水溶液の乱流境界層流れにおける乱れ構造に関する実験的研究2009

    • 著者名/発表者名
      竹内俊介
    • 学会等名
      日本機械学会東海支部第58期総会講演会
    • 発表場所
      岐阜大学, 岐阜
    • 年月日
      20090317-18
  • [学会発表] Drag reduction of turbulent flows of surfactant solutions2008

    • 著者名/発表者名
      Motoyuki ITOH
    • 学会等名
      Proceedings of the 7th JSME-KSME Thermal and Fluids Engineering Conference, PL-3, pp. 1-5. (PIenary Lecture)
    • 発表場所
      Hokkaido, Japan
    • 年月日
      20081013-20081016
  • [学会発表] 界面活性剤水溶液の乱流境界層流れにおける乱れ構造2008

    • 著者名/発表者名
      竹内俊介
    • 学会等名
      日本流体力学会年会2008
    • 発表場所
      神戸大学, 神戸
    • 年月日
      20080904-07
  • [学会発表] Turbulence structures in turbulent boundary layer flows of cationic and non-ionic surfactant solutions2008

    • 著者名/発表者名
      Motoyuki ITOH
    • 学会等名
      Proceedings of the XXII International Congress of Theoretical and Applied Mechanics, No. 11752, pp. 1-2.
    • 発表場所
      Adelaide, Australia
    • 年月日
      20080825-20080829

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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