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2008 年度 実績報告書

マイクロ加工技術を活用した羽ばたき型マイクロ飛翔体の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19560182
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

飯田 明由  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30338272)

キーワード流体力学 / 生物流体 / 航空力学 / 乱流 / 非定常流体計測
研究概要

羽ばたき型MAVを実現するため,昆虫の運動を模擬した羽ばたき機構の開発を行った.開発した羽ばたき機構周りの流れの非定常計測を行い,羽の周りの流れと流体力の関係を明らかにし,トンボの飛翔状態との比較を行った.その結果,開発したMAVはトンボの羽ばたき運動を正確に模擬しており,発生する流体力もトンボの流体力にほぼ等しいことを確認した.
しかし,機構の重量はトンボに比べて重いため,実際に飛翔させることが難しい.MAVに関する多くの研究が,機体を固定した状態で実験を行っており,実際の飛翔条件と異なることが問題となっていた.そこで本研究では,羽ばたき機構の自重をヘリウムガスを重点したバルーンにより調整し,羽ばたき機構の重量を実際のトンボと同等にした場合に飛翔可能かどうか確認実験を行った.ヘリウムガスによって自重を調整した場合,羽ばたき機構が飛翔することを確認するとともに,発生する流体力が羽ばたき周波数の2乗に比例することを定量的に明らかにした.さらに自由飛翔常態におけるトンボと羽ばたき機構周りの流れ場を時系列PIVを用いて世界で始めて可視化し,両者がほぼ一致することも確認した.この実験結果により羽ばたき型MAVを製作するための設計指針を得ることができた.
また,羽ばたき機構の前翅と後翅の位相差を変えた実験を行い,前翅と後翅の位相差を制御することにより流体力の方向を制御できることを確認した.この技術は羽ばたき型MAVの飛翔制御にとって重要な技術であり,位相差制御による機体の制御方法を確立することができた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 羽ばたき翼周りの非定常流れと発生する流体力の関係2009

    • 著者名/発表者名
      飯田明由, 荻巣宏幸, 冨川昌義
    • 雑誌名

      JAXA-SP42第42回「境界層遷移の解明と制御」研究会講演論文集 Vol. 42(印刷中)

  • [雑誌論文] ドアミラーの段差から放射されるフィードバック音の能動制御(本研究で開発した計測技術を活用した成果)2008

    • 著者名/発表者名
      飯田明由, 本田拓, 小熊信慶, 加藤千幸
    • 雑誌名

      自動車技術会論文集 39(3)

      ページ: 29-34

    • 査読あり
  • [学会発表] トンボの羽ばたき位相差に着目した小型飛翔体の開発2009

    • 著者名/発表者名
      新居達也, 荻巣宏幸, 飯田明由
    • 学会等名
      機械学会東海支部講演会
    • 発表場所
      岐阜大学
    • 年月日
      2009-03-15
  • [学会発表] 自由飛翔中の羽ばたき型MAV周りの流れの可視化2008

    • 著者名/発表者名
      荻巣宏幸, 飯田明由, 水野明哲
    • 学会等名
      可視化情報学会全国講演会
    • 発表場所
      釧路市生涯教育センター
    • 年月日
      2008-10-11
  • [備考]

    • URL

      http://aero.mech.tut.ac.jp

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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