研究概要 |
平成19年度は、管内径4mm、2mmのプロパンの沸騰熱伝達実験(蒸発温度15℃)を行った。4mm管では質量流束150kg/m^2s,300kg/m^2sに対し熱流束12kW/m^2,24kW/m^2の影響を調べた。150kg/m^2s-12kW/m^2条件ではクオリティの変化に対して沸騰熱伝達率は約4〜12kW/m^2K。150kg/m^2s-24kW/m^2条件では約4.5〜18kW/m^2K,300kg/m^2s-24kW/m^2条件では約6〜19kW/m^2Kであった。これらはいずれもドライアウト前の沸騰熱伝達率の変化である。いずれもクオリティが0〜0.4あたりまでは熱伝達率はほぼ一定値を示し、その後のクオリティの増加で熱伝達率は増加する。ドライアウトクオリティは約0.8であった。また、4mm管では、クオリティ0.5〜0.8間において上壁、側壁、下壁の熱伝達率に差が現れ150kg/m^2s-12 kw/m^2条件で最大3.5kw/m^2Kの差,150kg/m^2s-24kW/m^2では最大7kw/m^2K,300kg/m^2s-24kW/m^2では最大5kw/m^2Kの差があった。4mm管では上壁からドライアウトが発生し側壁、下壁へと進展するのが熱伝達率の変化より推察された。管内径2mmでは300kg/m^2S-24kW/m^2条件の実験を行い、沸騰熱伝達率5.5〜17kW/m^2Kを得ている。この結果は4mm管の同条件の場合とほぼ一致する。ドライアウトクオリティは0.8であった。圧力損失は4mm管の150kg/m^2s-12kW/m^2条件、150kg/m^2-24kW/m^2、300kg/m^2s-24kW/m^2では、それぞれ△P=23〜28.5kPa,10.5〜12.5kPa,86.5〜100kPaであった。2mm管の300kg/m^2s-24kW/m^2条件では△P=77.3〜96kPaであり、4mm管の同条件とほぼ同じであった。
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