研究概要 |
1. はじめに,前年度の研究成果をまとめて,Proc. ImechE, J. Engineering Tribologyに投稿し,掲載されるに至った. 2. 次に,前年度の実験結果より,外筒の減衰性能を向上させることが,ボールスプラインの低騒音化の方法の一つであることが明らかになったことをふまえ,外筒の外形または内径部に黄銅製の円環をはめ込んだものを3種類を設計・試作し,騒音の測定を行い,騒音の低減効果を実験的に調べた. 3. 上の2の実験より,ボールスプラインの音は,黄銅製の円環をはめ込む位置の影響を受けることが判明した.音の低減に有効なはめ込み位置は,外筒外形の両端部,および外筒内径の両端部である.これらの位置に,円環をはめ込むと,円環をはめ込まない標準のボールスプラインに比べて,音圧レベルが約3dB低減できることが判明した. 4. つづいて,通常の鋼球寸法の2/3の鋼球を用いたボールスプラインを設計・試作し,音の測定を行った.その結果,標準のボールスプラインに比べて,音圧レベルが約5dB以上低減できることが判明した. 5. 最後に,前年度および本年度の実験結果をふまえ,マルティボディダイナミック解析をするためのモデル作成を行った.次年度においては,このモデルを用い,マルティボディダイナミック解析を行い,ボールの衝突力とボールスプラインの音の関係について検討する予定である. 6.
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