研究概要 |
自動車は衝突時にエアバックやシートベルト等により乗員を保護しようとする衝突安全技術から衝突前に車両を制御する予防安全技術へと移り変わってきている.しかし現在の衝突回避システムは,自動車ドライバの意思・操作が介在しておらず,最適なマンマシンインターフェースであるとは言いがたい.ドライバ自身が危険を感じたとき,または居眠りや病気で身体に何らかの変化が起きたとき(身体的,精神的負荷が加わったとき),筋電や心拍等のリアルタイムの生体情報により,迅速に自動車を停止,または何らかのアシストをするようなアクティブに制御することができれば,よりヒューマンライクな方法で交通事故を未然に防ぐことができると考える.また高齢化社会を向かえ,もしも衝突事故が起こった場合を想定すると,高齢者には成人健常者よりも厳密かつやさしく制御する衝突安全デバイスの設計が望まれる. 本研究では,自動車ドライバが危険と感じる意思や年齢を生体信号として抽出する技術を構築し,この技術を救急救命型ドライブレコーダへ導入することにより,生体情報による制動等の自動車制御技術へ応用することを目的としている.
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