研究課題
基盤研究(C)
Si-ULSIにおけるCu配線の新規な極薄拡散バリヤ材料としての応用を目的としてZr-B薄膜の低温作製を検討した。複合焼結ターゲットを用いたスパッタにより得られたZr-B薄膜はZrB_2を主な相としており、SiO_2上ではナノ結晶組織であるが、Cu薄膜上ではファイバー組織を呈し、これに伴い膜の抵抗率は基板依存性を示した。膜の組成であるB/Zr比は2であったが、酸素、窒素、炭素の不純物の混入が見られた。SiO_2上のナノ結晶構造のZr-B膜は500℃30分の熱処理においても安定であった。これを踏まえ、3-nm厚さのZr-B膜をCuとSiO_2間のバリヤとして適用し、そのバリヤ特性を検証したところ、極めて安定なバリヤ特性が得られた。これらのことより、Zr-B薄膜はSi-ULSIのバリヤとして有望な材料となることを検証できた。
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Applied Surface Science 256
ページ: 1222-1226