研究課題/領域番号 |
19560318
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
西尾 光弘 佐賀大学, 理工学部, 教授 (60109220)
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研究分担者 |
小川 博司 佐賀大学, 名誉教授 (10039290)
郭 其新 佐賀大学, 理工学部, 教授 (60243995)
田中 徹 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (20325591)
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キーワード | ZnTe系材料 / LED / 高効率欠損波長領域 |
研究概要 |
本研究ではZnTe系材料によるLEDの高輝度化のために、主として、エピタキシャル成長用Zn_<1-x>Mg_xTe基板の品質向上、Zn_<1-x>Mg_xTeエピタキシャル膜の平坦化、高品質化並びに拡散制御層のナノレベル制御などの項目について前年度の成果を発展させた。本年度で得られた主たる成果の概要は、以下の通りである。 1.エピタキシャル成長用Zn_<l-x>Mg_xTe基板の品質向上:x線ロッキング曲線の半値全幅が60arcsec程度の良好なエピタキシャル成長用基板Zn_<1-x>Mg_xTeを作製でき、前年度よりも結晶品質が向上できた。また、種々のMg組成xに対してドープしたPのアクセプタ準位などを決定し、材料設計のための有用なデータを明らかにできた。 2.エピタキシャル成長膜Zn_<1-x>Mg_xTeの平坦化、高品質化:前年度を発展させて、種々のMg組成xに対してドーピング量、アニール処理条件の最適化により高キャリア密度や発光効率向上が達成された。また、成長条件の探求およびコヒーレント成長に対応する膜厚レベルの達成により、良好な物性を有しかつ平滑なエピタキシャル成長膜を実現し、ダブルヘテロ構造を作製できた。 3.拡散制御層のナノレベル制御と発光メカニズムに着眼したLEDの性能向上 拡散制御層の材料をも考慮して拡散制御層の作製条件とLEDの諸特性との関係を検討した。更に、LED諸特性の実験データを用いてLEDの発光メカニズムを検討することにより、良質なn形層を得るために必要なエピタキシャル成長膜中の拡散濃度を把握すると共にその制御技術が確立できた。また、2で作製したダブルヘテロ構造を用いたLEDの作製も試み、基本特性が掌握できた。
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