研究課題
前年度の研究で導波管の広帯域化は図れたが、導波管に電磁波を導入するには、同軸ケーブルから行うのが普通である。しかし、同軸/導波管変換器にはそのような広帯域のものが今のところ存在しない。そこで、それぞれの帯域で変換するように、導波管で分波器/混合器が必要になると考えられるため、設計を行った。これは、前年度に導波管の内部に2列の誘電体を配置したものを基本構造とした。次に、前年度では誘電体配列は曲がりの部分にのみ必要であると述べたが、設計上曲がり導波管上で90度の曲がりに対して整数本の誘電体棒が等間隔で並ぶようにしたため、導波管の曲がりの曲率半径は任意の値に選べなかった。しかし、今年度は導波管の曲がりの曲率半径を固定した場合に、誘電体棒が直線部に2本あれば良いことを計算で確かめ、任意の曲率半径でも直線部では省略できることを計算で確かめた。また、導波管の中央に1列の配列の場合は、第一バンドはTE_<10>-likeの偶モード、第二バンドはTE_<20>-likeの奇モードであるため励振に若干難があることは前年度の報告で述べた。これを第一、第二バンド共に左右非対称モードにすることで、いずれもTE_<10>モードからのモード変換を容易にし、励振を容易にした。もちろん誘電体棒は曲がり部のみに必要である。逆に、TE_<10>からTE_<20>に効率良く変換できる方法が無いかどうか、研究を行った。誘電体棒を導波管の端から徐々に中央にずらしながら配置する方法で、比較的効率良く変換できることを計算で確かめた。
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