研究概要 |
・複敷のホイスコイルを有するデジタル駆動ダイナミック型スピーカの基本構造を検討し,プロトタイプの設計を行い,その基本特性,非線形特性,特性バラツキ等の測定,評価を行った。また,このラプロトタイプのスピーカユニットを,我々が提案しているデジタル直接駆動型スピーカドライブ回路を用いて駆動し,デジタルスピーカとし機能することを確認した。歪み率1%の特性が実現されていることが測定により確認された。 ・マルチビットΔΣ変調器で数ビット化された出力信号をシフトレジスタに入力し,このタップ信号で圧電素子を駆動することにより有限インパルスレスポンス・フィルタ特性を持った電気-音響フィルタおよび電気-音響信号変換器を検討した。この電気-音響フィルタおよび電気-音響信号変換器の構成法および設計法の検討を行った。 ・複数のΔΣ変調器を従属接続させたカスコード型ΔΣ変調器を構成し,これを用いてデジタル直接駆動スピーカを構成する。カスコード型ΔΣ変調器の2段目の出力には,(1-z-1)の伝達関数がかかる。これを利用した(圧電)素子のばらつきの影響低減できるデジタル直接駆動スピーカの構成方法を検討し,その特性をシミュレーションにより確認した。 ・各圧電素子によって電気信号が機械変位に変換されるが,これを積層化することで,機械変位の加算を行うことが可能となる。今年度は,圧電素子を積層構造にする場合の各層の接着方法,電気端子の取り出し方法等を検討し,これに基づき試作を行った.
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