研究概要 |
[具体的内容] ・電気化学反応および、蓄電状態に依存した電池の内部抵抗、起電力等の特性を、時間変化に基づき解析できるシミュレータを開発し、電池の充放電特性の計算機上での実現、および、周辺回路を組み合わせた動作検証環境の構築を行った.研究成果は、国内学会において発表し、国際学会および論文誌への投稿を行った. ・電池の過渡応答から内部の特性を抽出する手法を明らかにし、国内学会において発表した.上記シミュレーションと実電池の特性をほぼ同一にすることができるようになった. ・高位レベルにおけるLSIの消費電力解析システムを開発し、国際学会および論文誌にて採択された.同システムは超低電力LSIの設計に用いる. ・高精度電池モデル+FPGAボードを用いて、電池駆動超小型システムを試作、評価を実施した.シミュレーションとの比較を行い、高精度、実用的であることを確認した. [意義・重要性] 時間領域において、電池の充電および放電動作を高精度にシミュレーションできる環境を構築し、特性抽出技術の確立した.従来、このようなシステムの開発例は無く、電池を用いた超小型システムの設計・検証に有効活用されることが期待できる.当該システムの低消費電力,設計の高効率化に貢献する.また、将来的に、高効率電池およびそれを用いた電子システムの協調開発(同時並行開発)が可能になり、より最適化されたシステムを短期間で開発できるようになる.産業に与えるインパクトは大きい.
|