研究課題
本研究は、今まで本研究代表者が着々と実施してきた1点代数曲線符号の効率的な復号法の研究をさらに発展させ、より広い符号クラスである多点代数曲線符号に対し、高速な復号法を導入することが目的である。本研究の成果として、代数幾何符号を構成するのに使われる代数曲線の中で最も重要なHermite曲線を考え、その上で定義できる2点代数曲線符号について、その高速な復号法を確立した。特に、1点代数曲線符号の復号法の拡張として、2点代数曲線符号の訂正半径までの誤り訂正を可能とする多数決論理を組み込んだ高速復号法を与えた。この成果を、電子情報電子情報通信学会等の学会誌に再投稿するべく準備を進めており、未完成ではあるが、preprintの形でまとめた論文を研究成果報告書の中に掲載する。本研究に関連する成果として、2009年にSpringer社から出版される論文集Groebner Bases, Coding and Cryptography中に、これら高速復号法の基本であるBMSアルゴリズムと代数曲線符号の復号への応用に関する2編の解説論文を発表する。さらに、やはり2009年に公開される電子情報通信学会知識データべース符号理論編中の2項目、「代数幾何符号」と「代数幾何符号の復号法」を発表する。また、2008年末に開催された情報理論とその応用シンポジウムにおいて、代数曲線符号の並列的な復号法についての研究発表を行った。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)
Groebner Bases, Coding, and Cryptography(Eds. M. Sala, T. Mora, L. Perret, s. Sakata, C. Traverso) (未定)
Groebner Bases, Coding, and Cryptography(Eds. M. Sala, T. Mora, L. Perret, S. Sakata, C. Traverso) (未定)