研究課題/領域番号 |
19560371
|
研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
BRIAN Kurkoski 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (80444123)
|
研究分担者 |
小林 欣吾 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (20029515)
山口 和彦 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (60220258)
|
キーワード | 情報基礎 / 情報通信工学 / Lattice codes / Non-binary LDPC Codes / 誤り訂正符号 / 復号アルゴリズム |
研究概要 |
研究の最終段階として、以下の2つの非二元LDPC符号タイプに対して、復号アルゴリズムの計算量が低減する情報理論的な方法を開発した。この方法の1番目の応用として、有限体上(二元を含め)で定義された符号に対して、相互情報量を局所的に最大化する方法を提案した。VLSIなどでbelief propagation復号を実現する場合に対しては、メッセージを表現するビット数を少なくできることを発見した。例えば、4ビットで表現する代わりに3ビット表現を用いても性能劣化が無いことが確認されている。さらに、2番目の応用として、低密度行列で定義された格子符号に対して、Kullback-Leiblerダイバージェンスを局所的に最大化する復号アルゴリズムも提案した。ここにおいて、メッセージを2つの数字だけで表現する我々のアルゴリズムの特長を反映した密度発展法を用いることにより効率的な性能解析を行い、格子符号の最適設計を与えた。最適なパラメータを適切に選べば、通信路容量から0.68dB(full-complexityアルゴリズムからは0.08dB)に迫る性能を保障できることを確認している。さらに、AWGN通信路に対して、新しい符号と復号アルゴリズムを設計した。この符号に関しては、sphere boundから3.6dBのギャップが存在していることを確認している。 また、繰り返し送信されるようなLDPC符号への応用において、例えば、音楽の電子透かし符号化や繰り返し送出するデータ放送を想定し、フレーム同期無しに、同期を取りながら復号を行う手法について、復号性能の劣化が無く、計算量の増加を抑えた高速な復号法を提案した。
|