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2008 年度 実績報告書

光位相変調方式に対する自己/相互位相変調効果の高速評価法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19560380
研究機関京都大学

研究代表者

乘松 誠司  京都大学, 情報学研究科, 准教授 (20303886)

キーワード情報通信工学 / 光ファイバ通信 / 位相変調 / ファイバ非線形効果
研究概要

ディジタル通信で最も重要な指標は誤り率である.誤り率に対し,どのように影響を与えるか,という点が本課題に特に重要となる.変復調方式として光差動位相変調方式が特に注目されているので,本課題ではこの方式に注目する.また,ファイバ非線形効果のうち,自己/相互位相変調の影響を定量化することが本課題の目的となる.
相互位相変調効果は波長分割多重方式(WDM)の場合に生じる.それぞれのWDMチャネルが担うデータは独立なものであるため,相互位相変調の影響を一般的に評価するには,お互いに独立なデータとなるように擬似ランダム信号を何回も発生させ,その信号がどのように影響を受けるかを評価するものが従来法である.そのため従来法では計算時間が多くかかる.
まず,光差動位相変調方式において,上記「擬似ランダム信号を何回も発生させる」部分を統計的に数式上で処理することにより,分散を短時間で求めることに成功した.分散が分かれば,誤り率への影響が評価できる上,完全にランダムな場合の評価となるため,実際の場合に適合しやすいという特徴がある.
また,理論限界となる送受信構成の場合に対し,誤り率の閉じた表式の導出を行った.二相光差動位相変調方式の場合と多相光差動位相変調方式の場合とで,雑音の影響が異なるため,二相の場合と多相の場合に関して別々に導出した.これらの特殊な場合は従来分かっていたが,光の場合への拡張を行っている.これらは理論的な解析へ寄与すると考えられる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] 光二相差動位相変調方式の理論限界における誤り率2009

    • 著者名/発表者名
      鮫島清豪
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 J92-B

      ページ: 20-30

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 光4相差動位相変調方式の誤り率の多相方式への拡張法2009

    • 著者名/発表者名
      岡野慎也
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 J92-B

      ページ: 31-43

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 光二相差動位相変調方式に対する相互位相変調の影響の統計的評価法2008

    • 著者名/発表者名
      乗松誠司
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 J91-B

      ページ: 1647-1657

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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