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2008 年度 実績報告書

UHF帯TV放送波を用いたヒト検知システムの高性能化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19560391
研究機関広島市立大学

研究代表者

西 正博  広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (30316137)

キーワードヒト検知 / 屋内マルチパス / UHF帯TV放送波 / ワンセグ受信 / 屋外車両 / 見通し外伝搬
研究概要

本研究では昨年度まで,アナログTV放送波(NTSC方式)を用いたヒト検知システムの検知性能を,実測により定量的に評価してきた.しかしながら,2011年にはアナログTV放送波が停止する予定であり,その場合にもディジタル放送波によるヒト検知システムを実現する必要がある.本年度では,OFDM方式のディジタルTV放送波を利用して,ワンセグ受信機を利用して受信レベル変動ならびにBERを測定し,ディジタルTV放送波がヒト検知に利用可能か否かを検証した.その結果,ディジタルTV放送システムにおいて実現されるSFN構成では,受信レベルが安定する傾向があり,受信レベルのみではヒトを検知することが困難であることが分かった.一方BERをモニターした場合,SFN環境において受信レベルがほとんど変動しなかった場合においても,BERはヒトの移動に対して大きく変動したことを確認でき,ヒト検知に利用可能であることを明らかにした.また,本ヒト検知システムは,屋外要因によるTV電波への影響を把握しておくことが重要となる.本年度では,屋外要因の影響として,屋外を動く車両の影響に着目し,車両として自動車と自転車に着目して,車両が動いた場合における電波の受信レベル変動を,アンテナの設置位置を様々に変化させた場合において測定した.その結果,反射領域の大きい自動車における受信レベル変動が,自転車におけるそれに比べて,大きくなる傾向があることが確認できた.アンテナの室内における設置位置については,ほとんど影響に差はなかった.また,TV放送局と見通しの無い環境におけるヒト検知システムの実現を目指し,山岳回折して到達するTV放送波の受信レベル変動特性における気象による影響を定量的に評価した.その結果,TV放送波の見通し外伝搬では,わずかに気象の影響を受けるが,2〜3dB程度の変動であることを確認した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 瀬戸内地域におけるUHF帯電波の海上伝搬特性2009

    • 著者名/発表者名
      岩見哲也, 西正博, 吉田彰顕
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌B Vol. J92-B, No. 1

      ページ: 224-232

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Estimation of Effective Earth Radius Factor Based on UHF Band Measurement2008

    • 著者名/発表者名
      M. Nishi, T Amano, T. Yoshida
    • 雑誌名

      Proc. of International Symposium on Information Theory and its Application

      ページ: 1520-1525

    • 査読あり
  • [学会発表] 地上ディジタル放送波のBERを用いたヒト検知の高感度化2009

    • 著者名/発表者名
      児玉孝太郎, 西 正博, 新浩一, 吉田彰顕
    • 学会等名
      電子情報通信学会2009年総合大会
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      2009-03-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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