本研究では、光CDMAにおいて、多重度を大きくするため、各ユーザに割り当てる符号系列として「時変符号」と「長符号」を提案し、これらの符号を用いた光CDMAの諸特性を求める。これにより、同時ユーザ数を大きくし、同時にセキュリティ機能が強化され、ユビキタスネットワークにおける提案する光CDMAの有効性を示すことを目的とする。 H20年度は複数の符号系列を組み合わせた可変符号を用いる光CDMAシステムの特性について、検討を行った。時変符号、長符号、多値符号のうち、2つ以上の符号を組み合わせた可変符号の自己相関特性、および相互相関特性を解析、および、シミュレーションにより求めた。さらに、可変符号を用いた光CDMAシステムの諸特性を求めた。 ここでは、シミュレーションにより求めた準最適符号を用い、コンピュータと組み合わせた実験により、ユーザ数と誤り率の関係を明らかにした。 一方、提案するユーザ符号を用いた場合、受信側における符号同期が難しくなるという問題点が生じるため、提案符号に適した新たな同期方式を提案し、その諸特性を明らかにすべく、現在様々な手法を検討中である。ここでは、特にこの手法を用いた方法を周期の長い符号に適するように改良している状況である。
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