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2009 年度 実績報告書

呼吸システムの実用的数理モデルの構築方法とその人工呼吸への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19560408
研究機関福井工業大学

研究代表者

金江 春植  福井工業大学, 工学部, 准教授 (90274555)

キーワード人工呼吸 / システム同定 / パラメータ推定 / 呼吸モデル / 履歴特性 / 換気条件
研究概要

人工呼吸は、呼吸という生体の重要な機能を肩代わりしているもので、換気モード(従量式人工呼吸、従圧式人工呼吸など)や換気頻度、吸気時間、気道内圧上限値などの量を適切に設定する必要がある。各々の患者の呼吸システムの特性を知り、その患者に合った人工呼吸の設定が求められている。本年度はまず,前年度の研究を踏まえ,肺エラスタンスのヒステリシスを表す関数系として,2組のRBFネットワークを用い,それぞれを含む吸気と呼気時の非線形微分方程式モデルを提案し,さらにそのパラメータを観測値から推定する拘束条件付き連続時間モデル推定法を導出した.また,本モデルと先に提案した呼気相と吸気相でそれぞれ異なるパラメータを持つ多項式関数表現型モデルと比較検討し,数値計算の安定性や,未知領域の外挿性の面でよりよい性能が期待できることが分かった.人工呼吸時の気圧上限値の設定は基本的には吸気相で気圧が上昇するときに考慮する問題であり,吸気相と呼気相で分けてモデル化することにより,より正確に呼吸のダイナミクスを把握し,これに沿って適切に気圧上限値を決めることが期待できる.一方,人工呼吸においても多くの現場経験があり,このような知見を比較的容易に取り入れる手段としてファジィ推論がある.ファジィ推論の言語的表現の特徴や異なる状況への柔軟な対応を見込み,呼吸システムのファジィ表現型のモデリングを試みた.これからの研究により,さらに統一したファジィ推論の枠組みの中で,気圧上限値・呼吸時間パラメータの決定,呼吸支援システムのオンラインメンテナンスが実現できると予測している.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 周波数領域におけるHammersteinモデルの同定2010

    • 著者名/発表者名
      金江春植, 李振強, 豊岡弘晃, 中道正紀
    • 雑誌名

      福井工業大学研究紀要 40

    • 査読あり
  • [学会発表] 入出力観測雑音がある場合のシステム同定-補助変数の観点から2009

    • 著者名/発表者名
      市川篤紀, 金江春植, 和田清
    • 学会等名
      第38回制御理論シンポジウム
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20090900
  • [学会発表] Subspace Identification of Hammerstein Systems with Frequency Domain Data2009

    • 著者名/発表者名
      Zhengqian Li, K.Wada, Shunshoku Kanae
    • 学会等名
      The 2009 IEEE International Conference on Mechatronics and Automation
    • 発表場所
      Changchun, China
    • 年月日
      20090800
  • [学会発表] 肺のエラスタンスの履歴特性を考慮した呼吸システムの同定について2009

    • 著者名/発表者名
      金江春植, 楊子江, 和田清
    • 学会等名
      第53回システム制御情報学会研究発表講演会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20090000

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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