本研究は、高信頼で高速の同期方式を実現して、多数のユーザがスムースに通信可能な同期方式の実現を目的とする。 前年度までの成果をもとに本年度はマッチトフィルタの具体的設計、そのためのソフトウエアの開発とシミュレーション評価を行った。 パイロット信号とそれに基づく同期方式をアナログ/ディジタル両面から検討することにより、信号処理のステップ数を最小化するとともに、消費電力の低減を図った。 評価結果から本研究による同期方式では、ディジタル信号処理の演算規模を効果的に減少できた。 伝送速度4~10M bit/sにおいてパケット符号/復号化を用いることにより、full JPEG高品位静止画およびMP4高品位動画伝送が可能であることを確認した。消費電力については、帯域幅5MHz、データ速度4M bit/sのとき従来方式に比較して1/32、また帯域幅12MHz、データ速度10M bit/sのとき1/16に軽減できた。
|