研究課題
平成20年度の研究は以下の通り行った。1.胎児ECG抽出に関する研究胸部と腹部でそれぞれ1本の電極によりECG信号を計測する場合に対して、ニューラルネットワークを用いた適応ノイズ(騒音)キャンセラーシステムを導入した。このシステムでは、まず適応FIRフィルタを用いて、対象信号(primary noise signal)に含まれる母の心電図の線形部分に対する合成を行い、対象信号との誤差信号に対してさらにニユーラルネットワークによる非線フィルタリングを導入し、その非線形部分の合成を実現している。ヨーロッパ公開のECGデータベースに適用した結果、提案システムの有効性と優越性証明された。研究成果の一部はこれからの国際会議等で発表する予定である。2.ノイズキャンセラーに関する研究ノイズキャンセラーの研究として、今まで行ってきた能動騒音制御(Active noise control: ANC)の研究を大きく前進させた。具体的には、まず2次経路のオンライン推定における補助白色雑音の注入方式を新たに提案した。この方式では計算量がごくわずかに増加するが、注入する補助雑音による残音増加は最小限に抑えることができる。次に2次経路のオンライン推定を有する狭帯域ANCシステムの性能解析を詳細に行った。成果の一部は国際会議や有名な論文誌に投稿する予定である。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
IEEE Trans. on Signal Processing (採録決定済)
IEEE Trans, on Audio, Speech and Language Processing 16
ページ: 1000-1014