• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

衛星搭載レーダによる豪雨の立体構造推定のための多重散乱波解析

研究課題

研究課題/領域番号 19560430
研究機関東洋大学

研究代表者

伊藤 繁夫  東洋大学, 工学部, 教授 (30223150)

キーワードリモートセンシング / 降雨レーダ / 散乱 / 多重散乱 / パルス
研究概要

地球規模での異常気象と言われる局地的な集中豪雨・雷雨が多発化し、各地で大きな災害が引き起こされている。このため、豪雨の空間立体構造、及びその移動を衛星から早期にレーダで探知することが望まれている。本研究では、ビーム形状のミリ波パルスを使って、降雨時におけるパルス散乱・伝搬特性を、従来の単一散乱理論ではなく、実体に即した散乱現象を解明するため、多重散乱理論に基づいて受信波形を求めることを目的としている。
平成19年度においては、それまで、一般的に解析法として用いられていた横方向に一様である平面波入射ではなく、ミリ波の波長において、新たに狭ビーム幅でかつ任意形状のパルス波形を仮定し、空間的な入射ビーム幅、時間的パルス幅、及びパルス形状に依存する降雨散乱の定式化を検討した。その結果、強雨における雨滴粒形分布と基本となるミリ波での単一散乱特性の評価において、降雨タイプに散乱特性が大きく依存することを確かめた。また、横方向に空間分布のあるビーム波入射による場合の散乱解析を行うため、多重散乱を考慮している時空間輸送方程式を基本式として、ビーム波解析に対する解析手法を検討した。ビーム波の解析に対しても、従来の方法に比べて、あまり複雑にならず、しかも時間・空間座標のままで、散乱過程を明示する形で解ける積分方程式を導出することが出来た。これを使って、一部のパルス波形を計算することができた。また従来の横方向に一様な平面波入射の場合との解析的比較を論じた。なお、3次以上の散乱についての結果に関しては、数値計算を行うまでには至らなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A time-dependent multiple scattering theory for a pulsed radar with a finite beam width2007

    • 著者名/発表者名
      S. Kobayashi, S. Ito, S. Tanelli, T. Oguchi, and E. Im
    • 雑誌名

      Radio Science 42

      ページ: RS4001(1-14)

    • 査読あり
  • [学会発表] 境界面付近の散乱体によるミリ波ビームパルスの散乱実験 -入射偏波特性-2008

    • 著者名/発表者名
      野口直彦、伊藤繁夫
    • 学会等名
      電子情報通信学会 2008年全国大会
    • 発表場所
      北九州市立大学
    • 年月日
      2008-03-20

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi