研究概要 |
本年度は,動的視覚協調制御の提案とセンサネットワークにおける領域被覆問題への取り組みを予定していた.基本的には当初計画した通り,これらの研究課題に対して良好な成果が得られたと考えている.まず,前者の研究に関しては,前年度提案した受動性に基づく協調制御に視覚フィードバック制御を併合することで動的協調視覚フィードバック制御則を提案し,検証実験の成功も収めた.本結果は現在国際会議に投稿中であり,かつジャーナル論文としても投稿準備中である.次にセンサネットワークに関連する研究としては,カメラセンサネットワークにおける領域被覆問題,動的な領域被覆制御,およびロボティックセンサネットワークによる探索予測制御問題に取り組んだ.いずれの研究も論文掲載あるいは国際会議への採択という形で良好な評価を得ている.また,これらのうちいくつかは現在国際論文誌へ投稿中,あるいは投稿準備中であり,今後更なる成果が形として現れることが十分に期待される.加えて,前年度の研究成果も国際論文誌に投稿し掲載の仮決定に至るなど,良好な評価を得つつあるところである.最後に,実験システムの構築という点では,ロボティックカメラセンサネットワークシステムを構築し,提案した上記の制御則が定常的に稼動している状態にまで完成している.これに関しては未だ改善すべき点はあるものの,研究期間を鑑みれば十分に満足のいくシステムが構築できたと考えている.
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