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2008 年度 実績報告書

極値制御方式を用いたエンジン・パワートレインの実用的制御

研究課題

研究課題/領域番号 19560453
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

大森 浩充  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90203942)

キーワード制御工学 / 極値制御 / エンジン始動制御 / トルクデマンド制御 / スミスのむだ時間補償法 / セルフチューニング制御
研究概要

エンジン・パワートレインの制御においては,過去の経験を取り入れることのできる,「表引き」や「If-thenルール」などを基礎とした制御方式が,主流として用いられていたが,近年,開発期間と作業量の削減のため,モデルベース手法が取りいれられるようになってきた.このような背景の元で,(社)計測自動制御学会では,「エンジン・パワートレイン先端制御理論調査研究会」が発足し,(1)エンジン始動制御門問題,(2)トルクデマンド制御問題の2つのベンチマーク問題を,モデルに基づいて解決する研究が行われている.
本研究では,連続可変動弁機構付きのV型6気筒SI(Spark Ignition)エンジンを対象として,上記2つの問題に対して設計仕様を完全に満足する手法を,それぞれ提案した.
始動制御における目的は,エンジンを短期時間でスムーズに始動することであるが,従来はスロットル角と点火時期を主体としてエンジン速度を制御しており,始動性,燃費の観点から良い制御結果が得られていない.提案法では,吸気バルブリフト量のみを主体としてエンジン制御おこない,離散時間極値探査制御を応用することで,制御仕様すべてを満足する方法を提案した.
一方,トルクデマンド制御における目的は,要求トルクを短時間で正確に実現することであるが,従来は,「表引き」を利用した制御をしており,エンジン個別のバラツキや経時変化を考慮することができない.提案法では,吸気バルブリフト量の制御にスミスのむだ時間補償に基づくセルフチューニング制御を応用し,ロバストな制御を実現した.
提案した手法は,それぞれのベンチマーク問題におけるシミュレータでその有効性が確認できた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件)

  • [雑誌論文] Starting Control of SI Engine Based on Adaptive Feedback Linearization2008

    • 著者名/発表者名
      Shigehiro Sugihira
    • 雑誌名

      Proceedings of International Symposium on Advanced Control of Industrial Processes(AdCONIP)2008, Jasper, Alberta, Canada, May 4-7, 2008 なし

      ページ: 133-138

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Starting Speed Control of SI Engine Based on Extremum Seeking Control2008

    • 著者名/発表者名
      Shigehiro Sugihira
    • 雑誌名

      Proceedings of the 17th World Congress The International Federation of Automatic Control, Seoul, Korea, July 6-11, 2008 なし

      ページ: 1036-1041

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Design of Starting Controller for Spark Ignition Engines Based on Adaptive Feedback Linearization2008

    • 著者名/発表者名
      Shigehiro Sugihira
    • 雑誌名

      Proceedings of the 27th Chinese Control Conference, Kunming, Yunnan, China, July 16-18, 2008 なし

      ページ: 566-571

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Model Based starting Control of SI Engines via Adaptive Feedback Linearization2008

    • 著者名/発表者名
      Shigehiro Sugihira
    • 雑誌名

      Proceedings of SICE Annual Conference 2008, The University Electro-Communications, Japan, August 20-22, 2008 なし

      ページ: 842-847

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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