研究概要 |
平成19年度に実施した研究は,大きく次の3つに大別できる。 (1)再生骨材の物理.化学的性質と再生骨材からのアルカリ溶出量の検討 解体コンクリートから製造した再生骨材の薄片研磨試料を作製し,EPMAと鉱物顕微鏡により界面領域の化学組成やASRゲルの生成状況,骨在中の微細ひび割れの発生状況などを調べ,それらが再生骨材の物理、化学的性質の変化に及ぼす影響を明らかにするとともに,再生骨材からのアルカリがASRに及ぼす影響を検討した。 (2)再生骨材のアルカリシリカ反応性の判定法の検討 再生骨材(H,L)のASR判定に現行の試験法(JIA A 1145(化学法)およびモルタルバー法(JIS A 1146))が適用できるかを検討するとともに,促進モルタルバー法(ASTM C1260およびデンマーク法(飽和NaCl溶液浸せき養生,温度50℃)による早期判定の有効性について調べた。 (3)再生骨材を使用したコンクリートのASRによる膨張性状の検討 コンクリートのアルカリの種類(NaCl添加またはNaOH添加)とその量を種々に変化させたコンクリートバーを作製し,湿気槽養生(温度40℃,湿度100%)と飽和NaC1溶液浸せき養生(温度50℃)の2条件にて膨張試験を実施することにより。再生骨材を使用したコンクリートのASRの発生条件とペシマム混合率との関係を検討した。
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