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2007 年度 実績報告書

コンクリートの爆裂損傷過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19560459
研究機関岐阜大学

研究代表者

森本 博昭  岐阜大学, 工学部, 教授 (30021629)

研究分担者 内田 裕市  岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (20213449)
小澤 満津雄  岐阜大学, 工学部, 助教 (80313906)
キーワードコンクリート / 爆裂 / 蒸気圧 / 温度応力 / AE
研究概要

高強度コンクリート湿潤供試体は、加熱面から8mm内部の温度が250℃前後に達した時点で爆裂現象が発生し、以降断続的に爆裂を繰り返した。蒸気圧は、内部温度が100℃を超える頃から増大し始め、最終的には3MPa以上に達した。蒸気圧の上昇は、供試体5箇所の計測点間で計測値にかなりのバラツキを生じ、最大でも1MPaに達しない箇所もあった。また、爆裂は蒸気圧の増大を伴い進行していくが、爆裂が発生すると一旦蒸気圧が減少する傾向を示した。また、爆裂により蒸気圧が完全に消失する計測点もあった。これらのことから、爆裂は、局部的な蒸気圧の増大により発生し、蒸気圧の増減を伴いながら進展していくことが明らかになった。AEは、供試体温度が50℃を過ぎるころから、次第にイベント数が増大し、温度が100℃を超えたあたりから急増する傾向を示した。これは、熱応力によるマイクロクラックの発生が急激に多くなったことによるものと考えられる。さらに、温度が上昇して爆裂が発生すると同時に、100db以上の振幅の大きいAEが計測された。爆裂の状況について、爆裂深さは、最大15mmに達した。加熱面の爆裂状況は、爆裂の程度にかなりのバラツキが生じ、爆裂剥離を生じない箇所も認められた。本研究では、AEの振幅規模ごとの破壊源の位置評定を試みたが、破壊源の位置は加熱面全体に分布しており、本研究の範囲内では爆裂の規模と位置評定結果との間には明確な関連は認められなかった。これは、コンクリートの不均一性、ならびにクラック発生によるAE波の散乱が精度低下の原因になったものと考えられる。しかし、AE計測手法は、クラックおよび爆裂の進展状況を把握する手段としては有効であることが確認できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 高温加熱によるコンクリートの爆裂現象に関する実験的検討2007

    • 著者名/発表者名
      小澤満津雄・王若平・坂昇・森本博昭
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集 29

      ページ: 753-758

    • 査読あり
  • [学会発表] 繊維補強コンクリートの爆裂抑制性能に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      木村和宏・小澤満津雄・森本博昭
    • 学会等名
      日本材料学会東海支部学術講演会
    • 発表場所
      名城大学(名古屋市)
    • 年月日
      2008-03-14

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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