研究概要 |
本年度は,150N/mm^2以上の超高強度グラウトの製造を可能とするための配合設計に関する基礎データを蓄積のための検討を行った。 最初に、グラウトの練混ぜ方法が、グラウト強度に及ぼす影響を調べるために、練混ぜに用いる撹拌機の羽の形状、大きさ、回転数による煙の拡散状況の可視化を行い、その攪拌機による撹拌の特徴を2通りに分類することができることを明らかにした。 150N/mm^2以上の強度のグラウトの製造を可能とするための材料として、シリカフュームセメント、高性能減水剤、硅砂5号を用い、W/C=12%の配合で練混ぜることにより、目標とする強度のグラウトを製造することが可能となることを確認した。しかし、問題点として、この水セメント比では、フロー値の計測による流動性が悪い点が挙げられる。また、攪拌機の羽の形状、回転数が同じ配合であっても、強度に影響を及ぼすことを明らかにした。本年度の研究成果に基づき、流動性確保のために、W/C、攪拌機の回転数の検討を今後行う予定である。また、高強度の製造を実現するためには、グラウトの内部欠陥も影響を及ぼすことが考えられるために、硬化したグラウトの内部空隙についても来年度以降検討を行う予定にしている。
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