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2009 年度 実績報告書

振動台実験と数値実験による墓石の最適な耐震補強工法の策定に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19560490
研究機関飛島建設株式会社技術研究所

研究代表者

三輪 滋  飛島建設株式会社技術研究所, 所長 (60443636)

研究分担者 清野 純史  京都大学, 工学研究科, 教授 (00161597)
古川 愛子  九州大学, 工学研究院, 助教 (00380585)
キーワード墓石 / 耐震補強 / 3次元振動台実験 / 3次元個別要素法 / 連結工法 / 心棒 / 最適配置 / 接着工法
研究概要

地震による墓石の転倒は,墓石の破損・損壊という物的被害に収まらず,参拝者の人的被害にもつながる非常に深刻な問題である.しかし,現状では,墓石の耐震設計という概念は存在していない.本課題では,採用実績の多い墓石の耐震補強工法に着目し,実験的,解析的研究を通して,その力学特性,経年劣化特性を把握するとともに,最適な寸法や配置の検討を行った.
(1)接着工法の接着剤の強度・劣化特性の解明:接着工法は,補強効果の高い工法であるが,接着面の劣化の可能性があるため,経年劣化特性を把握する必要がある.そこで,耐候の促進養生を行い,数年から数十年経過した供試体を作成し,それを用いて,引張試験,繰返しせん断試験を行った.接着剤には,最も多く用いられている変性シリコン接着剤を用い,接着剤の厚さをパラメータとした.引張試験,せん断試験の結果から,経過年数による接着効果の低下特性を検討した.
(2)補強墓石の地震時挙動再現のための個別要素法プログラムの開発:様々な墓石の地震時挙動を解析するため,3次元の応力ひずみ関係からばね定数を理論的に決定することが出来るようにし,補強治具を組み込んだ個別要素法プログラムの解析精度の飛躍的な向上を行った.
(3)接着剤の実験結果をもとに,改良した個別要素法プログラムを用いて,いくつかの補強方法で補強後50年までの墓石の地震時挙動シミュレーションを行い,接着剤の効果の低下が墓石の地震時挙動に及ぼす影響を検討した.

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 基礎形式と接着剤の塗布条件が墓石の地震時挙動に及ぼす影響の解析的検討2009

    • 著者名/発表者名
      古川愛子
    • 雑誌名

      土木学会 応用力学論文集 Vol.12

      ページ: 469-480

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Shaking Table Test on Seismic Behavior of Gravestone Similar to Stone Pillars with and without Reinforcement2009

    • 著者名/発表者名
      三輪滋
    • 雑誌名

      Proceedings of the 3rd Greece. Japan Workshop : Seismic Design, Observation, Retrofit of Foundations

      ページ: 287-295

  • [雑誌論文] 墓石の地震時転倒基準の提案および適用性の検証2009

    • 著者名/発表者名
      古川愛子
    • 雑誌名

      土木学会 地震工学論文集 第30巻

      ページ: 544-553

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 1923年関東地震および東京湾北部地震を想定した青山墓地の転倒被害シミュレーション2009

    • 著者名/発表者名
      小野達也
    • 雑誌名

      土木構造・材料論文集 第25号

      ページ: 102-110

    • 査読あり
  • [学会発表] 1923年関東地震の再来を想定した青山墓地の転倒率分布の推定2009

    • 著者名/発表者名
      小野達也
    • 学会等名
      土木学会 第64回年次学術講演会
    • 発表場所
      福岡大学・福岡県
    • 年月日
      2009-09-02
  • [学会発表] 地震時における墓石の転倒基準の提案2009

    • 著者名/発表者名
      古川愛子
    • 学会等名
      第30回土木学会地震工学研究発表会
    • 発表場所
      東京大学・東京都
    • 年月日
      2009-05-20
  • [学会発表] 心棒の寸法・本数が洋型墓石の地震時挙動に及ぼす影響の分析2009

    • 著者名/発表者名
      古川愛子
    • 学会等名
      第55回構造工学シンポジウム
    • 発表場所
      日本学術会議・東京都
    • 年月日
      2009-04-24
  • [備考] 2009年8月11日の駿河湾の地震による墓石の被害調査

    • URL

      http://www.tobi-tech.com/lab/Bousai/20091002/surugawanjishin.htm

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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