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2009 年度 実績報告書

スロッシングと液状化を考慮したタンク基礎の安定性評価手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19560492
研究機関日本大学

研究代表者

仙頭 紀明  日本大学, 工学部, 准教授 (40333835)

キーワード液状化 / スロッシング / タンク / 沈下 / 中空ねじりせん断試験 / K値 / 有効応力解析 / 遠心載荷実験
研究概要

19年度,20年度に実施した室内要素試験を基に土質パラメータを設定した2次元有効応力解析により,19年度に実施した遠心模型振動実験の結果をシュミレーションし,液状化地盤上のタンク沈下量の定量評価に対する適用性を検討した.その結果,継続時間が長い地震波を入力した方がタンクの沈下量が大きくなるという傾向を概ね再現ができた.一方,解析値は実験値よりも沈下量が20%~60%程度大きくなった.これは再圧密特性を規定するパラメータの設定によるところが大きく,定量評価の精度を向上させるための課題があるとことがわかった.またタンク直下地盤の鉛直ひずみの発達メカニズムに着目すると,直下地盤のK値(側方土圧係数)が変動し,K値が増加して1に近づいた要素がより変形しやすくなっていることがわかった.
さらに液状化地盤における実タンクを対象とした2次元有効応力解析を実施し,タンク基礎の沈下に対する地震動の継続時間,タンクの規模および液状化地盤の層厚の影響についてパラメータースタディーを実施した.その結果,タンクの沈下量は,液状化層厚に比例して大きくなることがわかった.一方,タンクの規模(直径・液深)に対しては沈下量との明確な相関は見出せなかった.地震動の継続時間および最大加速度値と沈下量には相関が明確に認められ,特に,継続時間の影響が大きいことがわかった.
タンク底版にタンク内容液のスロッシング荷重を与えた解析では,周辺地盤が液状化した場合,タンク基礎地盤は,スロッシング荷重の影響により,地震動継続中に発生する沈下量に対して10%~20%程度の沈下が発生することがわかった.このことから,スロッシングがタンクの沈下に及ぼす影響は地震動のそれと比べると限定的にとどまることがわかった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Influence of earthquake motion characteristics on settlement behavior of tank foundation due to liquefaction2009

    • 著者名/発表者名
      Shunichi Higuchi, Noriaki Sento, Motoki Kazama, Ryosuke Uzuoka, Hirohisa Takahashi
    • 雑誌名

      Performance-Based Design in Earthquake Geotechnical Engineering-Kokusho, Tsukamoto & Yoshimine(eds)

      ページ: 565-601

    • 査読あり
  • [学会発表] 有効応力解析による液状化地盤のタンク基礎の沈下挙動の検討2009

    • 著者名/発表者名
      樋口俊一, 渦岡良介, 仙頭紀明, 風間基樹
    • 学会等名
      第44回地盤工学研究発表会
    • 年月日
      20090000

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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