研究課題/領域番号 |
19560505
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研究機関 | 埼玉県環境科学国際センター |
研究代表者 |
八戸 昭一 埼玉県環境科学国際センター, 地質地盤・騒音担当, 専門研究員 (70415397)
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研究分担者 |
石山 高 埼玉県環境科学国際センター, 水環境担当, 主任 (80297621)
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キーワード | 自然由来重金属類 / 地理情報システム / ペネ試料 / 蛍光X線分析 / ストリッピングボルタンメトリー / 土壌汚染 / ヒ素 / 鉛 |
研究概要 |
今年度は、前年度の分析結果から選定した重点調査地域を対象としてペネ試料の収集及びボーリング掘削の本格調査を実施した。ペネ試料は埼玉県の所轄機関(県土整備事務所、下水道事務所、住宅課(県営住宅等))を中心に検討し、さらに収集対象を市町村などにも拡大したため、合計60地点200試料を収集することができた。 ペネ試料を対象とした各種化学分析については前年度確立した分析スキームに従い18本を対象として実施した。また、ボーリング掘削調査については本調査を行ない、掘削直後の試料を対象にオンサイト分析を実施した。さらに、採取したボーリングコア試料は地質情報を記録した上で周辺データと併せて重点調査地域における帯水層構造を平面的に評価・解析し、自然の地層中に含まれる各種化学元素の賦存量や地下水への溶出機構を考察した。 その結果、重点調査地域とした荒川低地中上流域の沖積層に含まれるピート層(腐植土層)中には含有量基準は超えないものの自然由来の目安値を大きく超えるヒ素が存在し、溶出試験を実施すると基準を数倍超えるレベルであることが判明した。しかし、検出されたヒ素はその殆どがコロイドに吸着されたものであったことから、実際に同地層から地下水中への溶出は少ないものと推定された。
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