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2009 年度 実績報告書

デジタル街路網モデルに基づく詳細な水害対応シミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 19560511
研究機関京都大学

研究代表者

堀 智晴  京都大学, 防災研究所, 教授 (20190225)

キーワード避難 / 洪水 / シミュレーション / GIS / デジタル街路 / マルチエージェント / 水害 / ソフト対策
研究概要

本研究の目的は、国土数値情報空間データ基盤などの地物データを有効に利用じ、水害避難の行動場をコンピュータ上に再現するとともに、申請者が従来開発を進めてきた水害避難ミクロモデルを街路状況やその上の浸水状況に応じて自律的に行動ができるように発展させることで、水害時の住民の心理過程と地形・地物に即した実際の行動をシミュレーションできるシステムを開発することである。
平成21年度には、特に、避難時の街路の混雑状況など人と人あるいは人とモノの相互作用が避難行動に及ぼす影響を中心にモデル化を進めた。具体的には、従来点(ノード)と線分(アーク)で表現してきた街路網について、アークを連続する矩形で表現し、アーク中心線とそれに直交する座標系を設けることで、コンピュータに過度なメモリ負荷を与えることなく、避難住民の位置を道路空間上で2次元的に取り扱うことを可能にした。さらに、避難主体相互や避難主体と障害物の相互作用を表現する方法として、アーク内の群衆密度によって移動速度が変化するとする方法と、避難主体が個別に回避や追越を行う過程を追跡する方法との二種類について検討した。前者は道路区間の面積とその空間上の避難エージェントの数を取り扱うのみで済むため比較的簡便で計算負荷も大きくない一方で、街路網を構成する道路区間に極端に短いものが存在する場合に、不自然なシミュレーション結果をもたらすことがわかった。後者は、計算負荷が大きくなるが様々な相互作用を具体的に再現できるため、今後、人と車の相互作用など、より広範なシミュレーションに適用できる可能性が確認できた。
また、本年度が計画の最終年度であることから、開発を進めてきた避難行動場モデルと自律型避難行動エージェントモデルを組み合わせ、総合的な水害避難シミュレーションを行える一体型ソフトウエアを構築した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 住民避難行動を考慮した災害情報伝達のあり方2010

    • 著者名/発表者名
      堀智晴
    • 学会等名
      第1回日本気象協会メセナ講演会-激化する気象現象と災害-
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2010-03-19
  • [学会発表] 水害時の避難シミュレーション2010

    • 著者名/発表者名
      堀智晴
    • 学会等名
      土木学会地下空間研究委員会
    • 発表場所
      土木学会A会議室
    • 年月日
      2010-02-22
  • [学会発表] Design of in-floodplain countermeasures to maximizu success ratio of evacuation2009

    • 著者名/発表者名
      Hori, T.
    • 学会等名
      The 9th IIASA-DPRI Conf. on IDRiM : Scientific Challenges in Implementing Integrated Disaster Risk Management in a Changing World
    • 発表場所
      土木学会A会議室
    • 年月日
      2009-10-14
  • [学会発表] 水害時の避難行動と情報伝達シミュレーション2009

    • 著者名/発表者名
      堀智晴
    • 学会等名
      情報処理学会第109回情報システムと社会環境研究発表会
    • 発表場所
      京都大学宇治キャンパス木質ホール
    • 年月日
      2009-09-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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