• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

砕波帯における混入気泡のミクロ・マクロ構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19560516
研究機関京都大学

研究代表者

森 信人  京都大学, 防災研究所, 准教授 (90371476)

キーワード砕波帯 / 気泡 / 画像処理 / 可視化 / 混相流
研究概要

前年度に開発した砕波帯混相流可視化手法と現有のデュアルボイド計,超音波流速計など各種センサーを組み合わせて,砕波帯内の液相および気相,特に気相のボイド率および気泡径の測定を行い,これと波高,周期,乱流強度および気泡分布特性の関係について検討した.実験は海底勾配1/30,長さ50mの造波水路を用いて実施した.
実験では,空気混入特性と乱流を含む流速場の時空間変化の同時計測を行った.さらに,ボイド計による多点計測を行うことにより,画像では計測の難しい高ボイド率領域についても併せて測定した.砕波帯における気液混相流の計測結果を解析し,着水後直後に形成される微細気泡(<500μm)の生成,波の峰線に平行な水平渦と崩壊に伴う比較的大きな気泡群の生成(>500μm)について解析を行った.その結果,静水面における平均気泡径と気泡の総運動エネルギーの間には強い正の相関が見られること,静水面における平均気泡径やその鉛直減衰は,液相側の乱れエネルギーと相関があり,ある程度低いボイド率の条件下では,砕波帯の液相側の情報から気相側の推定が可能であることを明らかにした.
以上のように本研究では,画像計測による砕波帯における混入気泡形状および移動速度の直接計測を実施し.得られた実験結果を基に,砕波乱流せん断流による気泡の分裂と移流についての調べ,砕波帯における混入気泡の分布とメカニズムについて評価を行った.これより,時間平均気泡径分布とその時間的変動特性の岸沖・鉛直分布,および移動速度の特性を明らかにすると共に,気泡代表量の特性把握を実施した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Aeration and bubble measurements of coastal breaking waves2008

    • 著者名/発表者名
      Mori, N., S. Kakuno
    • 雑誌名

      Fluid Dynamics Research 40

      ページ: 616-626

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Infrared measurements of surface renewal and subsurface vortices in nearshore breaking waves2008

    • 著者名/発表者名
      Watanabe, Y., N. Mori
    • 雑誌名

      Journal of Geophysical Research Vol. 113

      ページ: doi : 10,1029/2006JC003950

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 砕波帯における混入気泡特性の時空間変化の解明2008

    • 著者名/発表者名
      森信人, 中川智史, 角野昇八
    • 雑誌名

      海岸工学論文集 55

      ページ: 66-70

    • 査読あり
  • [学会発表] Air Bubble Characteristics induced by Breaking Waves in the Surf Zone2008

    • 著者名/発表者名
      Kashima H., N. Mori
    • 学会等名
      Proceedings of the 31st International Conference on Coastal Engineering, ASCE.
    • 発表場所
      ハンブルグ・ドイツ
    • 年月日
      20080900
  • [備考]

    • URL

      http://www.dpri.kyoto-u.ac.jp/~kaigan/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi