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2008 年度 実績報告書

複断面開水路流れの内部構造の解明と河岸防災手法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19560523
研究機関徳山工業高等専門学校

研究代表者

渡辺 勝利  徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 准教授 (00191750)

キーワード複断面開水路流れ / 大規模水平渦 / 縦渦構造 / レイノルズ応力
研究概要

本研究の目的は、複断面開水路流れに形成された組織構造の特徴を明らかにし、その知見を踏まえて複断面河道における河岸における災害を防ぐ手法を見出すことである。本年度は、1)複面開水路流の固有の流れ構造の1つである水平渦の内部構造に関する詳細な検討、2)両側岸に高水敷を有する複断面流れの流速分布、組織構造の特徴に関する検討を行った。
1)については、水平渦が形成される高水敷上には、高速流の流入によって帯状を呈する縦渦構造群が形成されることが明らかとなった。また、この構造群は流下に伴って、高水敷の低速領域および低水路の高速流との相互作用によって鉛直方向を軸とする旋回流を生成し、低水路方向への低速流体の輸送、高水敷方向への高速流体の輸送、水平方向のレイノルズ応力の生成に直接寄与していることを明らかにした。これまで水平渦は、"鉛直方向に軸と回転を有する大規模渦構造"として認識されているが、本研究の成果はその形成過程において、縦渦構造が関係していることを始めて明らかにした意義は大きいと考えられる。
2)については、高水敷が両側に設置された複断面流れの低水路内の流れにおいては、高水敷先端部に形成された縦渦構造(筆者が初めて明らかにした知見)と低水路底壁面に形成された縦渦構造が流れの支配的な構造となっていることが明らかとなった。本知見は,限られた実験水路の幾何形状、水理条件によって得られたものであり、今後さらに、複数の条件下の流れについて詳細に検討する必要がある。
水平渦に関する成果については、4つの学会発表、1つの査読付き論文として公表した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 片複断面開水路流れに形成された水平渦の内部構造2009

    • 著者名/発表者名
      渡辺勝利, 徳光洋輔, 佐賀孝徳
    • 雑誌名

      土木学会水工学論文集 53

      ページ: 931-936

    • 査読あり
  • [学会発表] 高水敷き水深が小さい複断面開水路流れの内部構造2008

    • 著者名/発表者名
      渡辺勝利, 徳光洋輔, 佐賀孝徳
    • 学会等名
      平成20年度土木学会全国大会第36回年次講演会
    • 発表場所
      東北大学川内北キャンパス
    • 年月日
      2008-09-10
  • [学会発表] 複断面開水路の高水敷上に形成された組織構造の特徴2008

    • 著者名/発表者名
      渡辺勝利, 徳光洋輔
    • 学会等名
      日本流体力学会年会2008
    • 発表場所
      神戸大学工学部
    • 年月日
      2008-09-07
  • [学会発表] 片複断面開水路流れに形成された組織構造の特徴2008

    • 著者名/発表者名
      渡辺勝利, 徳光洋輔, 永田能啓, 佐賀孝徳
    • 学会等名
      第36回可視化情報シンポジウム
    • 発表場所
      工学院大学新宿校舎
    • 年月日
      2008-07-22
  • [学会発表] 高水敷き水深の変化に伴う片複断面開水路流れの特徴2008

    • 著者名/発表者名
      徳光洋輔, 渡辺勝利, 佐賀孝徳
    • 学会等名
      平成20年度土木学会中国部研究発表会
    • 発表場所
      広島大学工学部
    • 年月日
      2008-05-31

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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