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2009 年度 実績報告書

複断面開水路流れの内部構造の解明と河岸防災手法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19560523
研究機関徳山工業高等専門学校

研究代表者

渡辺 勝利  徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (00191750)

キーワード複断面開水路 / 流れの可視化 / 組織構造 / 斜昇流 / 大規模水平渦 / 縦渦構造 / 二次流れ
研究概要

本年度は、1)高水敷水深が比較的大きい場合の流れの組織構造の特徴、2)河岸防災手法の具体案としてブランチブロックを護岸に適用するに当たり、枝材の配列に伴う流れ場の特徴について検討した。
1)については、高水敷水深が大きいという条件は、既往の研究成果を踏まえH/D>1.5(H:低水路水深,D:高水敷高さ)とした。本研究では高敷幅を一定に保ち、H/D=3.0に設定し、これまで検討してきたH/D=2.0の組織構造の特徴と比較検討した。H/D=3.0の流れ場では,H/D=2.0と同様に高水敷先端部に縦渦構造の時空間的な集中現象が認められたが、H/D=2.0に比べて水表面への縦渦構造の発達が抑制され、その対岸方向への傾斜角度が緩和されることが示された。これは、高水敷水深の増加によって側壁上の縦渦構造の占める割合が増加し,両縦渦構造同士の相互関係の発生が原因であることが明らかとなった。
2)については,河岸防災への効果が期待されるブランチブロック護岸に関する検討を行った。本ブロックは、1本の幹財とその前後に3本の枝材からなるブロックである。本研究では、枝材の2つの配置形状(昇配置,降配置)による流れ場の特徴およびその生成因を検討した。その結果、昇配置では降配置に較べて護岸付近の主流速の低減効果が顕著となることが明らかとなった。これは、枝材の配置によって生成される縦渦構造の集中現象が異なることが原因であることが解明された。昇配置では水表面に向かって縦渦構造が集中、大規模し、広範囲の低速領域の低減に寄与している。一方で降配置では、縦渦構造が底壁面付近に集中し、護岸付近の低速化への寄与が昇配置に較べて小さいことが示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 高水敷水深の大きい複断面開水路流れの組織構造の特徴2010

    • 著者名/発表者名
      渡辺勝利, 徳光洋輔, 吉永晴香
    • 雑誌名

      土木学会水工学論文集 54

      ページ: 955-960

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ブランチブロック護岸模型の枝材配列形状による流れ構造の特徴2010

    • 著者名/発表者名
      渡辺勝利, 吉村隆顕, 原隆, 福田直三, 河内義文
    • 雑誌名

      土木学会水工学論文集 54

      ページ: 1045-1050

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Study on inner structure of turbulent open channel flows2009

    • 著者名/発表者名
      Katsutoshi Watanabe, Yousuke Tokumitsu
    • 雑誌名

      Proceedings of the 8TH INTERNATIONAL SY-MPOSIUM ON PARTICLE IMAGE VELOCIMET-RY-PIV09

      ページ: BB2 Wall-bounded Shera Flows 3 PIV09-0176.pdf

  • [学会発表] 高水敷水深の大きい複断面開水路流れの組織構造に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      渡辺勝利, 徳光洋輔
    • 学会等名
      可視化情報学会全国講演会
    • 発表場所
      山形大学工学部
    • 年月日
      2009-10-24

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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