研究概要 |
本年度は,昨年度に作成したシミュレータ,標識情報を記載した地図を用い,実験計画に基づいて、以下に示す模擬実験を行った. (1)実験ケース 実験ケースは次の3ケースとした. ケース1:現状を想定し,案内標識情報が記載されていない地図を用いるケース. ケース2:案内標識に用いられる地名の場所を示した地図を用いるケース. ケース3:案内標識が設置されている交差点の流入部ごとにその案内内容を記載した地図を用いるケース. (2)実験方法 実験は,1)指示書と地図の配布,2)個人属性の記入,3)シミュレータ操作方法の説明,4)予定経路およびその際に利用した情報の記入,5)個人番号・出発地・目的地・最初のリンク番号の入力,6)目的地に向かって進路を選択しながら走行,7)目的地到着,8)実験終了後のアンケート記入の順であり,4)〜8)を実験ケース毎に繰り返す.調査票記入による調査項目は,1)個人属性,2)予定経路(地図に記入)とその走行方針,3)走行中に利用した情報等である.一方,シミュレータで走行中に記録される項目は,4)走行軌跡(リンク・ノードの番号),5)進路選択の正しさに関する意識(画面で入力,軌跡上のリンク情報として記録),6)地図を見た場所とした. (3)実験結果の分析 ケース1の実験結果とケース2,3の実験結果を比較することによって,案内標識情報を記載した地図の利用効果を分析した.その結果、ケース3はケース1およびケース2に比べて、地名の利用が顕著になり、そのため予定経路からの逸脱率が低く、迷走した距離も短くなった。
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