研究課題
基盤研究(C)
大腸菌に特異的な塩基配列を用いてリアルタイムPCRを行うことで、大腸菌の生菌数を迅速に定量できることができた。定量範囲は1×10^1~1×10^6cfu/tubeであった。細菌活性の有無を区別できるPMA試薬は、ハロゲン光照射約10分間でDNAを不活化でき、またPMA試薬自身も不活性化された。PMA試薬で菌体液を処理した後、リアルタイムPCR反応を施すことで活性のある菌体とない菌体を定量できるか検討した。添加した熱処理菌体数を変化させても、活性のある大腸菌と閾値サイクル数の間には一定の関係があることが分かった。しかし、熱処理菌体数が活性のある大腸菌の菌数の10倍以上になると検量線の傾きが変化した。またVNC状態の細菌に対する塩素消毒効果を検討する為、水道原水として使用される河川水を用いて塩素消毒実験を行ったところ、生理的活性のあるVNC状態の細菌の不活性化速度定数は培養可能な細菌の1/2~2/3程度であり、河川水中のVNC状態の細菌は、大腸菌の場合と同様に培養可能な細菌より塩素消毒に対する抵抗性が強いことが明らかとなった。
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Water Sci-Ence $ Technology Vol.58,No.7
ページ: 1343-1348