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2009 年度 実績報告書

極めて低いコンクリート強度を有するRC柱の耐震性能解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19560567
研究機関国立大学法人横浜国立大学

研究代表者

田才 晃  横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (40155057)

研究分担者 楠 浩一  横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (00292748)
キーワード低強度 / コンクリート / 柱 / 付着 / 炭素繊維
研究概要

研究期間における、実験データの詳細な分析を行い、成果をまとめた。
本研究では、まず低強度コンクリートを使用したRC柱試験体に対する静的加力実験を行った。部材中各部の歪状態を追跡した結果、低強度コンクリートでは、主筋の曲げ降伏後、付着割裂破壊する傾向がみられた。このような部材を炭素繊維シートで補強することにより、コンクリート強度7N/mm^2程度の低強度の範囲でも、脆性的な破壊を回避し、耐力の向上を図ることが可能であることが判明した。また変形性能を格段に向上させることも可能であり、耐震診断基準による曲げ終局時の靭性限界評価値の傾向と矛盾することなく、安全側の性能を発揮することが示された。さらに炭素繊維による補強比を0.1%程度確保すると、拘束効果を考慮した普通強度コンクリート柱の曲げ強度評価法によって強度評価が可能であった。また大変形時における軸力支持能力の大幅な向上を期待出ることも明らかとなった。
低強度コンクリートでは、異形鉄筋との付着性状を慎重に評価する必要があることから、キャンティレバー型の付着要素実験を行い、付着特性を検討した。主要な結果として、低強度コンクリートでは,炭素繊維シート補強後の最大耐力時引抜量が,普通強度コンクリートと比較してより大きな値となる傾向がみられたが、付着強度τ_<bu>は,コンクリート強度7N/mm^2程度の範囲においても評価は可能であった。炭素繊維シートにより付着力の改善を図ることが可能であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 低強度コンクリートRC造柱のCFRP補強果に関する実験的研究2010

    • 著者名/発表者名
      幡中伸彦, 田才晃, 楠浩一, 他1名
    • 雑誌名

      構造工学論文集 56B

      ページ: 1-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 低強度コンクリートRC造柱の炭素繊維シートによる補強効果に関する実験的研究2009

    • 著者名/発表者名
      帆足勇磨, 田才晃, 楠浩一, 他3名
    • 雑誌名

      日本建築学会2009年度大会学術講演梗概集 (CD-ROM)

      ページ: 669-670

  • [雑誌論文] 低強度コンクリートRC造柱の付着性状および炭素繊維シートによる補強効果に関する実験的研究2009

    • 著者名/発表者名
      幡中伸彦, 田才晃, 楠浩一, 他3名
    • 雑誌名

      日本建築学会2009年度大会学術講演梗概集 (CD-ROM)

      ページ: 671-672

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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