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2009 年度 実績報告書

地盤沈下によるRC構造物の損傷度の調査及び検討とそれが耐震性能に与える影響の評価

研究課題

研究課題/領域番号 19560588
研究機関呉工業高等専門学校

研究代表者

寺岡 勝  呉工業高等専門学校, 建築学分野, 教授 (60442464)

研究分担者 仁保 裕  呉工業高等専門学校, 建築学分野, 助教 (10346687)
キーワードコンクリート構造 / 地盤沈下 / 自己歪応力 / 損傷 / 耐震性能
研究概要

平成21年度の研究項目および成果の概要を以下に示す。
I小型骨組モデルによる自己歪応力および耐震性能補足実験および耐震補強補足実験(寺岡)
(1)自己歪導入時の柱の変形角を3水準、(2)コンクリートの圧縮強度を2水準、および(3)炭素繊維補強の有無、を実験因子とした実物の約1/4寸法の試験体を7体作成し、調べた結果、以下のことが分かった。
(1)自己歪応力の大きさが、柱の損傷(剛性・ひび割れ)に与える度合、および耐震性能を劣化させる度合に、関して貴重なデータが得られた。(2)炭素繊維補強は、自己歪応力を受けた柱の耐震性能を改善するのに、有効な方法であった。(3)以上の点については、コンクリート強度が10~36N/mm^2の範囲で、同様な傾向を有することが知れた。
II研究成果の統合的検討・評価(寺岡、仁保)
(1)地盤沈下によるRC構造物の損傷度の調査および検討
(ア)べた基礎構造物について:(1)耐震補強時に雑壁の一部にスリットを設けることは,構造物の剛性を低下させ,結果として不同沈下量を増大させる。(2)曲げ、せん断および収縮の各ひび割れ幅に関して、平均値に対する最大値の比は、2倍~4倍であった。
(イ)支持杭基礎構造物について:(1)地盤沈下による建物の抜け上がり量は、圧密沈下の算定量に比べて若干小さい程度であった。(2)負の摩擦力を考慮した場合の支持杭に作用する荷重は耐荷力を上回り、このことが不同沈下を大きくした一因と考えられた。(3)調査対象地盤の沈下による抜け上がりおよび地盤の液状化は、支持杭の耐震性を低下させることが知れた。
(2)小型骨組モデルによる自己歪応力実験及びその損傷骨組の耐震性能確認実験
(1)自己歪応力は、骨組の耐震性能に影響を与える。(2)自己歪応力により損傷した柱部材を、炭素繊維により補強することで、耐震性能が著しく改善されることを確認した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 不同沈下による損傷を有する低強度鉄筋コンクリート造の耐震性能2009

    • 著者名/発表者名
      寺岡勝、仁保裕
    • 雑誌名

      呉工業高等専門学校研究報告 第71号

      ページ: 21-26

  • [学会発表] 自己歪応力を受けた鉄筋コンクリート柱の耐震性能および耐震補強に関する実験2010

    • 著者名/発表者名
      掛悟史, 寺岡勝, 仁保裕
    • 学会等名
      日本建築学会中国支部研究報告集,第33巻(269)
    • 発表場所
      近畿大学工学部(CD-ROM)
    • 年月日
      20100300
  • [学会発表] ある鉄筋コンクリート構造物についての自己歪応力によるひび割れの調査2009

    • 著者名/発表者名
      寺岡勝
    • 学会等名
      日本建築学会学術講演梗概集,構造IV,pp.647-648
    • 発表場所
      東北学院大学
    • 年月日
      20090800

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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