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2008 年度 実績報告書

緊張PC鋼棒によるRC造柱梁接合部の耐震補強法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19560589
研究機関有明工業高等専門学校

研究代表者

上原 修一  有明工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (60151825)

研究分担者 山川 哲雄  琉球大学, 工学部, 教授 (50142352)
キーワードコンクリート構造 / 耐震補強 / 接合部 / せん断 / PC鋼棒 / 偏心
研究概要

平成20年度は,偏心した接合部の耐震補強方法の開発のため、以下の2シリーズ(各3体)の実験を行った。
第1シリーズの(1)〜(3)では,通常の耐震補強を想定したものである。
(1)接合部三面を緊張力(約3000μ)の緊張PC鋼棒で補強し,偏心側は縞鋼板で補強したもの。
(2)縞鋼板をつなぐPC鋼棒の定着を,柱コーナーではなく,梁裏側としたもの。この時の緊張力は約3000μとした。
(3)縞鋼板をつなぐPC鋼棒の定着を,柱コーナーではなく,梁裏側としたもの。この時の緊張力は0μとした。
これらの実験結果から以下のことがわかった。
(1)試験体(1)は,3体の中で破壊性状や強度などの力学的性状が一番良く,(2),(3)に用いた梁端補強は効果があまり見られなかった。しかし,試験体(1)でも最終的には接合部破壊した。
(2)縞鋼板は層間変形角1.0〜1.5%位から補強効果が小さくなる。
(3)接合部パネルと縞鋼板の付着を良くし,効果を増大させれば,接合部の損傷を防ぐことができる可能性がある。
第2シリーズの(1)〜(3)では,地震被災後の補強を想定したものである。
(1)接合部三面を緊張力(約3000μ)の緊張PC鋼棒で補強し偏心側は縞鋼板で補強したもの。柱部材角R=1.0%の損傷を与えた。
(2)接合部三面を緊張力(約3000μ)の緊張PC鋼棒で補強し偏心側は縞鋼板で補強したもの。柱部材角R=1.5%の損傷を与えた。
(3)接合部三面を緊張力(約3000μ)の緊張PC鋼棒で補強し偏心側は縞鋼板で補強したもの。柱部材角R=2.0%の損傷を与えた。
これらの実験結果から以下のことがわかった。
(1)PC鋼棒と縞鋼板で補強すると、柱部材角R=2.0%程度まで損傷させても、強度は上昇し、靭性も増加する。しかし、初期剛性は回復できない。
(2)縞鋼板の補強の効果は、補強前の損傷時の部材角以降に顕著に現れる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] RC造柱梁接合部の耐震補強法に関する研究-偏心した十字形接合部に対する補強方法について-2009

    • 著者名/発表者名
      副島裕介, 上原修一, 山川哲雄
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告第47号1構造系
    • 発表場所
      琉球大学
    • 年月日
      2009-03-08
  • [学会発表] 緊張PC鋼棒による偏心したRC造十字形柱梁接合部の耐震補強に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      原可南子, 上原修一, 山川哲雄
    • 学会等名
      日本建築学会大会学術講演梗概集(中国)
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2008-09-18

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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