平成20年度は、ヒートポンプ給湯機の運転効率実証実験、データ収集、タンク設置状況による効率の変化計測が主の研究課題であった。 運転効率実証実験では、20年度前半において、「自立循環型住宅の開発」における給湯パターン(修正M1モード)を利用することにより、平均的な住宅の出湯量、出湯パターンをシミュレートし、ヒートポンプ給湯機における学習効果を1週間単位の熱量で再現した。給湯出湯の再現には、USB接続で給湯水栓の開閉制御を行った。開閉制御プログラムはMicrosoft VisualBASIC6.0で製作されており、実験の再現性を確保した。 タンク効率の計測に伴う給湯貯湯タンクの移設では、屋外設置の給湯タンクを室内に設置することで、冬期の寒冷環境、積雪環境による放熱の低減を目的としている。タンクの移設にあたっては、タンクとヒートポンプ間の距離を変えないように、室内の設置箇所工事、屋外との接続工事を行った。 平成20年度に収集された実験データより、気候条件、給湯パターン、特に低温高湿時の除霜運転に関わるエネルギー量の関係を求めた。 またこの結果の一部について、日本建築学会への投稿を行った。
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