研究課題/領域番号 |
19560596
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
林 徹夫 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (40150502)
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研究分担者 |
野村 幸司 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (20311855)
伊藤 一秀 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (20329220)
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キーワード | 日射反射率 / 分光反射特性 / 分光光度計 / JIS-R-3160 / 可視域 / 近赤外域 / 色見本 / マンセル値 |
研究概要 |
昨年度、セメント系外装材39種類、計155資料の分光反射率測定とJIS-R-3160に準拠した日射反射率の計算をおこなった。この継続として今年度はタイル4種類(光沢有:21資料、光沢無:37資料、磁器:10資料、プラスチック:12資料)計82資料、レンガおよび防火レンガ8資料、ブリック9資料、石材(御影石)6資料の測定を行った。また、基礎資料として色見本帳(日本塗料工業会発行:塗料用標準色D版)632資料の分光反射率および日射反射率の測定を行った。これらの測定データは研究室のホームページでデータセットとして公開する。さらに、本年度は塗装面の分光反射率を詳細に検討した。まず、アクリル塗料4色(赤、黄、青、白)を6種の下地(ボール紙、トタン、桧、モルタル、プラスターボード、繊維混入セメント板))に塗布し、分光反射率を測定した。刷毛塗り2回であれば、下地材の影響はない。次に合成樹脂成分の影響を検討した。5色(赤、黄、青、白、黒)の塗料について、製造会社2社(N社、H社)、合成樹脂(N社はグロス(アクリル)、アクリルシリコン、ウレタン、4Fセラミックの4種、H社ではアクリル、アクリルシリコンの2種)をボール紙に塗布して分光反射率を測定した。その結果、合成樹脂成分の違いによる分光反射特性の相違は小さく、顔料の違いにより近赤外域の分光反射特性が大きく異なる。塗料は通常、赤、黄、青、臼、黒の5色を混合し、種々の色を作成している。この基本5色の質量混合比から種々の色分光反射特性が推定可能かを検討した。黒を含む場合と含まない場合で推定式の形はことなるが、質量混合比から種々の色分光反射特性が推定可能であることを混合塗料の分光反射特性測定から明らかにした。
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