1、マイクロバブル(以下MB)を温泉に入れると人体の毛細血管の血流促進等の生理活性効果があり、また、マイクロバブル風呂における温泉入浴効果は、水道水MB風呂よりも優れており、総じて、MBの知覚神経刺激効果に加えて、温泉水が本来の効果をより引き出すことを実現していることが注目される。こうした19年度までの研究成果をもとに、MBによる温泉街振興モデルを温泉街復興に当てはめて活性化策を検討して提示した。 2、長野県昼神温泉の村営温泉施設にMBを取り付けており、現場で実験をした。サーモグラフィーを用いてMB入りの温泉とMB無しの温泉の保温効果や血流促進等を比較実験して計測し、MB(20分)入浴により、通常の入浴(20分)に比べて約1時間の持続した保温効果が被験者2名とも認められた。足のマッサージによる足裏の直接的な保温効果は少ないものの、マッサージ後のMB(10分)入浴を併用することにより、持続した保温効果が認められた。MB温泉の方が約1時間は保温効果があることを明らかにした。唾液アミラーゼによるストレス軽減効果は、個人差は判別できるものの顕著な効果はデータ数値からではわからなかった。 3、山口県長門市俵山温泉・長野県阿智村昼神温泉の客・地元関係者に対するアンケート・ヒアリング調査および温泉街の振興状況の分析を元に、温泉街振興モデルを考察した。 4、全国の健康福祉を活用した温泉街の先進事例を調査して、人間ドッグ型、湯治型、健康づくり型、旅館デイサービス型、温泉病院療養型に類型してそのシステムにマイクロバブルを活用するフローチャート等を作成し一連の成果を報告書に纏めた。
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