1. 事列からの定式化 (1) 事例収集 計画過程で当初計画が変更になった事例として、高山市および浜松市における市町村合併に伴う計画変更過程を担当者からヒヤリング調査を行い、情報を整理した。また、「建築のあり方研究会」で参加者からの設計問題事例の情報を収集した。 (2) 典型シナリオの構成 過去に収集した事例から、a)建築基準法の変更によって生じた設計組織内の役割変化という典型シナリオを作成した。 2. 計画妥当性の様相論理学的定式化 (1) 計画図書の内容分類 計画図書の記述内容を分類した結果、計画実現状況を記述した文書・図面と、地理的条件、上位計画や関連法規など計画の前提となり、どのような計画にしようとも成立すべき内容の記述に大きく分けられることが分かった。 (2) 計画案の様相論理学的定式化 計画前提は、どのような計画案にしても成立することなので、必然様相命題として見なされ、これに対し計画実現状態の記述は事実命題と見なすことが可能であることが分かった。 (3) 必然・可能様相論理を用いた妥当性検証 上記の検討結果から、計画内容を様相論理体系Tで記述し、モデル集合論を活用して、矛盾が含まれている場合にそれを検出するアルゴリズムを作成した。 (4) 整合性判定ソフトウエアの開発 上記のアルゴリズムを用いて、計画内容の整合性を判定するソフトウエアを開発した。
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