研究概要 |
本研究では,科学研究費の交付を希望する期間内に,地方自治体における行われている地区レベルの都市計画を支援するツールとして,各宅地利用者をマルチエージェントシステム(以下,MAS)のエージェントとし,都市計画の計画設計条件,宅地の相隣関係,それぞれの利用者の属性と意識を考慮したミクロな市街地形成シミュレーションのツールの開発を行う.事例について、金沢市と中国の北京市とした。 今年度では、 研究事項1 計画規制・宅地特性等の影響を考慮した宅地用途の立地要因の解析 研究事項2 MASを用いて居住者の利用意識を取り入れた宅地利用の意思決定 研究事項3 MASを用いたミクロな市街地の宅地用途の形成と建物用途の推測 研究事項4 システムの検証一土地利用代替案の評価 以上の研究事項について、ARCGISを用いた研究データベースの作成、計画規制・宅地特性・相隣宅地の影響等の立地要因による宅地用途の解析などを行い、計画規制・宅地特性・相隣宅地(街区)の影響などをCAの方法によって居住者エージェントの意思決定のプロセスに取り込むことができた。具体的には、居住エージェントの意思決定による宅地用途の変遷と建物形態の選択などのシミュレーションシステムを構築した。なお、まちなみの将来像を示すため、3Dシミュレーションシステムも開発した。研究成果として、Computer, Environment and Urban systemの国際誌に審査論文1編、ICA国際会議に国際会議論文1編、CUPUM国際会議論文1編、日本建築技術報告集に審査論文1編、中国語の論文1編がある。
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