●研究内容 平成21年度において珠洲地域における祭礼継続について、公民館を中心に各地区の事情についてヒアリングで採取した対話を基に祭礼の継続に関する因果性について分析した。その結果については査読論文として日本造園学会に投稿し、年度内に受理された。併せて、珠洲地域における子ども達における祭礼の伝承状況について小学校を通じてヒアリング調査を行った。 ○論文制作(6月~2月) 祭礼調査としては、珠洲市内公民館10館区において公民館長を中心に祭礼の実態等についてヒアリング調査を実施した。ヒアリング調査した結果については、祭礼文化衰退について分析を経て、日本造園学会にて投稿し、審査の結果受理された。 ○子どもの祭礼伝承状況についてのヒアリング調査(12月~3月) 小学校および中学校の児童・生徒達に祭礼文化を初めてとして地域の文化の伝承状況について、各学校の主に総合学習での取り組みや学校独自の活動などについて、各学校の校長を通じて学校館区毎の取り組み等のプレ調査を行った。この結果をもとに、平成23年度では、珠洲市内小中学生を対象としたアンケート調査を企画している。 ●意義/重要性 今年度の調査によって、奥能登地域における祭礼文化の伝承の実態として、各地域の公民館をはじめとした自然発生的な組織によって維持されており、過疎化が危ぶまれている地域では、地域教育などを通じて維持する仕組みが必要であることが明らかになった。
|