研究課題/領域番号 |
19560668
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
鹿又 武 東北学院大学, 工学部, 教授 (60048816)
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研究分担者 |
菜嶋 理 東北学院大学, 工学部, 准教授 (00265183)
貝沼 亮介 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20202004)
及川 勝成 東北大学, 工学研究科, 准教授 (70356608)
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キーワード | 強磁性形状記憶合金 / マルテンサイト変態 / 磁場誘起相転移 / ホイスラー合金 / 磁気相図 / 機能材料 / 中性子回折 / メスバウワー分光 |
研究概要 |
Ni-Mn-In合金は温度の低下に伴いルテンサイト(M)変態を起こす。このM相の磁化の値は母相のそれに比べて著しく小さい。Ni-Mn-In合金のM相に磁場を作用させると逆マルテンサイト変態が現れ、形状が変化する。すなわちメタ磁化相転移が現れる。このようにNi-Mn-In合金は磁場誘起形状記憶合金の有力な候補であるが見出されて間もなたいめに磁気相転移の機構については全く不明である。本研究はNi-Mn-In合金のM変態に伴う結晶学的及び磁気的特性の変化を詳細に調べ、上記合金に現れるメタ磁気相転移の機構を解明することを目的にしている。 今年度はNi50断面すなわちNi_<50>Mn_<50-x>In_x合金の温度-組成状態図の作成に研究の焦点を絞った。研究成果は以下の通りである。 1.磁気測定、X線、中性子回折実験により上記合金の温度-組成状態図を作成した。 2.メスバウワー分光実験により、上記合金のマルテンサイト相に現れる非磁性状態が常磁性状態であることを明らかにした。 3.上記合金のマルテンサイトに現れる強磁性相の自発磁化は母相のそれに比べ著しく小さいことがわかった。 4.上記合金内のMn-Mn原子間距離の組成および温度変化を詳細に調べた。同合金に現れる多彩な磁気特性の出現がMn-Mn原子間距離に敏感であることがわかった。
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