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2007 年度 実績報告書

マイクロ構造制御された多孔質オプティカル水素センサの創製

研究課題

研究課題/領域番号 19560685
研究機関久留米工業高等専門学校

研究代表者

濱上 寿一  久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 准教授 (30285100)

キーワードオプティカル水素センサ / マイクロ構造制御 / パラジウム / 多孔質膜 / コロイド結晶テンプレート法
研究概要

本研究は安全・安心なクリーン水素エネルギー社会を構築するために高性能な室温作動型オプティカル水素センサを開発するものである。具体的には、ナノからマイクロスケールの微細構造が高度に制御された新規なセンサ材料を創製し、さらなるセンサ性能(感度、応答速度、回復速度、耐久性)の向上を図ることを目的としている。今年度は、当該研究課題の初年度にあたり以下の2点について主に検討を行った。
(1)ナノ構造制御型センサ材料の創製
室温作動型の水素センサを作製するため、材料として室温で水素の触媒作用を有するパラジウム(Pd)を選択した。Pdの微細構造を高度に制御するため、コロイド結晶テンプレート法を用いて多孔質試料を作製した。コロイドには粒子サイズがそろったポリメチルメタクリレート(PMMA,粒径:800mm)球状粒子を用いた。電気泳動法または引き上げ法によりガラス基板上にPMMAコロイド結晶膜を作製し、電気めっきまたは無電解めっきによりコロイド結晶の隙間にPdを析出させ、熱処理により多孔質膜を作製した。電気めっきはスタンダードボルタンメトリーツール(今年度購入備品)を使用した。熱処理が空気中であったため、Pdが酸化され多孔質なPdO膜が形成された。多孔質PdO膜は室温で水素に晒すことによりPdに還元され光学特性変化を示すことから室温作動型オプティカル水素センサとして機能することを見いだした。
(2)水素センサ測定系の構築
本センサは水素雰囲気下における試料の光学特性(光透過率または光反射率)の変化を捕らえることを原理としている。測定系を新規に構築するにあたり測定波長は可視光領域の波長(400nm〜800nm)とした。試料を配置するための気密セルは自作し、ガス系と光学系は今年度の予算にて購入させていただいた。本測定系の最大の特徴は、可視光の全波長領域おける光強度スペクトルとしての経時変化を測定できる点にある。これにより、センサ材料の微細構造に起因した光学特性(構造色)の変化も検出することができる。

  • 研究成果

    (18件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (14件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] マクロポーラスパラジウム薄膜型オプティカル水素センサの作製と評価2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 雑誌名

      久留米工業高等専門学校紀要 23

      ページ: 27-32

  • [雑誌論文] 電気泳動法によるシリカコロイド結晶膜の作製と評価2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 雑誌名

      久留米工業高等専門学校紀要 22

      ページ: 13-18

  • [雑誌論文] めっき法によるパラジウムオプティカル水素ガスセンサの作製と評価2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 雑誌名

      久留米工業高等専門学校紀要 22

      ページ: 19-24

  • [学会発表] コロイド結晶テンプレート法を用いたマクロポーラスPdO薄膜の作製とオプティカル水素センサ特性2008

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      日本化学会第88春季年会
    • 発表場所
      立教大学池袋キャンパス
    • 年月日
      2008-03-29
  • [学会発表] 高分子ビーズコロイド結晶テンプレート法を用いた多孔質Pd系オプティカル水素センサの作製と評価I2008

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      第13回高専シンポジウム
    • 発表場所
      久留米市石橋文化センター
    • 年月日
      2008-01-26
  • [学会発表] 高分子ビーズコロイド結晶テンプレート法を用いた多孔質Pd系オプティカル水素センサの作製と評価II2008

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      第13回高専シンポジウム
    • 発表場所
      久留米市石橋文化センター
    • 年月日
      2008-01-26
  • [学会発表] 高分子ビーズコロイド結晶テンプレート法を用いた多孔質Pd系オプティカル水素センサの作製と評価III2008

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      第13回高専シンポジウム
    • 発表場所
      久留米市石橋文化センター
    • 年月日
      2008-01-26
  • [学会発表] 光電着法を用いた室温作動型Pdオプティカル水素センサの作製と評価2008

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      第13回高専シンポジウム
    • 発表場所
      久留米市石橋文化センター
    • 年月日
      2008-01-26
  • [学会発表] 電気泳動法を用いた高品質コロイド結晶膜の作製と評価2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      JWRI Symposium 2007
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2007-11-29
  • [学会発表] 光電着法を用いたパラジウムオプティカル水素センサの作製と評価2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      2007年日本化学会西日本大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2007-11-10
  • [学会発表] テンプレート法を用いたオプティカル水素センサの作製と評価2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      2007年日本化学会西日本大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2007-11-10
  • [学会発表] めっき法により作製した多孔質Pd薄膜光検知式水素センサの構造、形態及び水素ガス検知特性2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      平成19年 日本セラミックス協会 東北北海道支部研究発表会
    • 発表場所
      秋田県生涯学習センター分館・ジョイナス
    • 年月日
      2007-11-01
  • [学会発表] 電気泳動プロセスの基礎と粒子集積化技術2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      大阪大学接合科学研究所 三次元ナノ・マイクロ構造研究集会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2007-10-05
  • [学会発表] コロイド結晶テンプレート法を用いたマクロポーラスPdO薄膜の作製2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      日本セラミックス協会第20回秋季シンポジウム
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      2007-09-13
  • [学会発表] 電気泳動法を用いたコロイド結晶膜の作製とその光学特性2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      粉体工学会第43回夏期シンポジウム
    • 発表場所
      日本クリスチャンアカデミー関西セミナーハウス
    • 年月日
      2007-08-06
  • [学会発表] めっき法を用いた室温作動型オプティカル水素センサの作製と評価2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      第44回化学関連支部合同九州大会
    • 発表場所
      北九州国際会議場
    • 年月日
      2007-07-07
  • [学会発表] 電気泳動法を用いたシリカコロイド結晶膜の作製と評価2007

    • 著者名/発表者名
      濱上 寿一
    • 学会等名
      第44回化学関連支部合同九州大会
    • 発表場所
      北九州国際会議場
    • 年月日
      2007-07-07
  • [備考] 当該科研費で得られた成果については以下のWebページで積極的に公開している。

    • URL

      http://apollo.cc.kurume-nct.ac.jp/~hamagami/world/index.htm

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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