研究課題/領域番号 |
19560695
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
本橋 嘉信 茨城大学, 工学部, 教授 (00007783)
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研究分担者 |
阿部 修実 茨城大学, 工学部, 教授 (40231948)
西野 創一郎 茨城大学, 理工学研究科, 講師 (00272112)
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キーワード | 固相接合 / 構造用セラミックス / 超塑性 / 粉末焼結接合 / SOFC / 機能性セラミックス |
研究概要 |
多結晶状態では超塑性を発現するジルコニア系多結晶体の焼結前の粉末を中間材として、接合したいセラミックス材料等の被接合部間に挿入し、粉末の焼結と同時に被接合材との固相状態接合を行った。対象材は構造用セラミックスであるAl_2O_3及びSi_3N_4、さらに、機能性セラミックスで、固体酸化物型燃料電池(SOFC)の電解質でもある、ジルコニア(ZrO_2)-スカンジア(Sc_2O_3)系材料と電極材料(LSM=La_xSr_<1-x>MnO_3、ZrO_2/Ni等)との接合に適用した。これにより、セラミックス構造物や環境に優しいSOFCデバイスの新規な製造法の基礎データを得ることが出来た。今年度の主な成果は次の通りである。 1) 構造用セラミックス接合体の高温特性を評価した。その結果、Si_3N_4同士、Si_3N_4とAl_2O_3、Si_3N_4とTZP等を、Y-TZPあるいはY-TZP/Al_2O_3複合材の原料粉末を中間材に用いて焼結接合した各接合体は、1000℃以上の高温においても十分な接合強度を有すること、等有用な結果が得られた。 2) SOFC電解質10SclCeSZと電極材であるLSMおよびサーメット(ZrO_2/Ni)の接合体はかなりの接合強度を示すこと、また中間材として用いた5ScSZのイオン伝導度に及ぼす影響はほとんどなく、中間材の使用が有効であることなど、有用な結果が得られた。 以上より、本接合法は工業的応用も十分可能な技術であることが分かった。
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